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世界7大マーケティング・トレンド⑦AIでカスタマー体験を最高にする

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:新しいマーケティングにおいてのAIの正しい使い方。

       世界7大マーケティング・トレンド

1.パーパス(purpose 企業の存在意義)で成長にはずみをつける (Purpose a beacon for growth)
2.本物のインクルーシブ・マーケティングを実行する (Authentically inclusive marketing)
3.知的でクリエイティブなエンジンを構築する (Building the intelligent creative engine)
4.クッキーレスな世界でカスタマーに接する (Meeting customers in cookieless world)
5.“人間第一”のデータ収集方法を構築する (Designing a human-first data experience )
6.ハイブリッド経験を高める (Elevating the hybrid experience)
7.カスタマー・サービスをAIでパワーアップする (Supercharging customer service with AI)

デロイト・サーベイより

消費者はどうしてそれを買うのか


デロイト・サーベイでは、8つの製品分野で消費者に対し「購買意思決定でどんな情報が最も役に立つか」という質問をしています。

最も多かったのは、「タイムリーなオファー」つまり、消費者が買いたい気分の時に製品やその情報を提供することです。
二番目に多かったのは、「いろんなことを知っているカスタマーサービス担当者の言葉」でした。

デロイト・サーベイより

気の利いた宣伝文句とか、お試し無料とか、無条件での返品、などは意外にもほとんどありませんでした。

つまり、消費者が求めているのは、自分たちの行動パターンをよく知り、質のよい情報を持ち、いいアドバイスをくれるサービス担当者なのです。

タイムリーなオファーをし、いいアドバイスするためには、製品情報だけでなくお客様の行動様式を知っていることが最も重要です。

そのために、AIは強力なツールになると考えられます。

AIでカスタマー体験を最高にせよ


デロイト・サーベイが調べた7番目のトレンド&アドバイスは、AIを大いに使え、です。

デロイト・サーベイだけでなく、ネットにあるマーケティングのトレンドには、しきりにカスタマージャーニー(customer journey お客様の旅)、カスタマーエクスペリエンス(customer experience お客様の体験)という言葉が出てきます。

この連載でも何度となく出てきたキーワードですが、AIでお客様の旅と経験を劇的なものにする、ということでは共通しています。

大量のデータを分析、解析するAI

医者は患者のデータを分析し、弁護士は案件に関連したデータから共通項を取り出そうとします。

AIは人間より、より早く、より的確にその手間のかかる作業をやってのけるのです。

AI至上主義の間違い

しかし、最後にデロイト・サーベイは、世にはびこるAI至上主義にクギをさします。

デロイト・サーベイの結論はこうです。

AIは大いに使え、でもヒューマンタッチを忘れずに。

AIはいわば産業革命の主役の人間の動作を代替する機械が、人間の知的作業を代替する機械に置き換わったテクノロジーです。

筆者の定義

AIは、みんなが使うならば、使うしかないのです。

しかし、デロイト・サーベイは、「それも使いようだ」というのです。

例えば、こんな例を出します。

 チャットQ&Aには正しい使い方がある

チャットボット(chatbot)ってあるじゃないですか。

そうです、銀行のサイトなんかに行くと、「ロボットがご質問にお答えします」ってやつです。ケイタイでも、Siriとかありますよね。

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fferret-plus.com%2F8998&psig=AOvVaw3VueAo6WpuUxFhUWSxrLKr&ust=1645699527879000&source=images&cd=vfe&ved=2ahUKEwjTlLPP0pX2AhVOQPUHHaUfBXEQr4kDegUIARDsAQ

あれってどうなんでしょうね。色々使いましたけれど、まともな答えが返ってきたことはありません。

デロイト・サーベイは、こう警告します。

「チャットボットのサービスで客が満足しない時、生身の人間につなぐようなシステムになってないなら、逆効果だ」。

デロイト・サーベイより

会社のスタッフにつながらないチャットボットを使わせる、その企業の本音はコスト削減であり、お客様の優先順位よりも、コストセーブに向いているのが、あからさまだ、というわけです。

大事なのは、お客様の経験をより良くするという熱意、情熱であり、自分たちのオペレーションが楽になることではありません。

デロイト・サーベイのもう一つの視点である、ヒューマンタッチというのは、いつも僕の言う「行間を読め」ということです。

結局AIが出した、例えば株価予測っていうのは、デジタルデータにすぎないんですよね。

AIは0か1だけしか読めませんからね。1.5ってのはわからないわけです。

しかし、そのゼロコンマいくつこそ大事なわけで、お客が求めている製品、サービスはえてして、1.5とか1.7というデジタル数字で表せないものなのです。

お客様の旅の足跡を分析するのは冷徹な数字+人間の判断です。

その意味では、昨日やったシンクロニシティの回は、重要です。

AIを最適化せよ

デロイト・サーベイの結論はAIを最適化せよ、です。

それは、人間の仕事と機械の能力の調和を実現することです。

例えばAIとお客様サービスセンターを連携させるのです。

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fm-hub.jp%2Fc%2Fcustomer_center&psig=AOvVaw242-vPKtmrKSXernlFsHLF&ust=1645700281830000&source=images&cd=vfe&ved=2ahUKEwjH1PS21ZX2AhXQy4sBHZuvBv4Qr4kDegUIARCrAg

AIでうまく行かない部分を、人間がバックアップする、そういう仕組みが最適化といえましょう。

今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

またあなたと、明日お目にかかるのを楽しみにしています。

 

野呂 一郎

清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー

 

 

 

 

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