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バイデノミクスは存在しない。
この記事を読んで高校生のキミが得られるかもしれない利益:バイデノミックス(バイデン流経済学)が急に出てきた理由。やっぱりエコノミストよりも、高校生のキミが感じた経済こそが、本当の経済だ。トップ画はhttps://qr1.jp/rxuioj
ほんとの経済を知っているのは庶民
The Wall Street Journalは当代随一のエコノミストが、これでもかと経済論を戦わせているフィールドだよね。
でも、本当のエコノミストはそこにはいないんだ。
じゃあ、どこにいるんだ?
それはオピニオン欄にいる。
そう、庶民の声が聞こえる場所だよ。
この間、ぼくはこんなことを言った。
「高校生のキミのほうが、エコノミストより経済をわかっている、自信を持て!」と。
マルクス兄弟の箴言
きょうのThe Wall Street Journalの記事に、こんなのがあった。
かつて、アメリカにマルクス兄弟っていうエンタテイナー集団がいた。
1910年から40年にかけて舞台、映画で活躍していた4人組だ。あの時代に、黒人差別をしないことで知られていた。
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彼らの言葉が、今注目を集めている。
それは、
Who are you going to believe, me or your own eyes?
「キミたちはいったい誰を信じるんだい?オレか?それとも自分の眼かい?」。
もちろんこれはジョークだが、真理というしかない。
そう、経済の文脈で考えれば、「エコノミストじゃなく、自分の目を信じろ」って言うことだよ。
僕も、一流のエコノミストより、庶民(自分の目)を信じる派だ。
だから、オピニンオン欄を丁寧に読むんだ。
庶民の皆さんは光熱費が2倍になり、生活の逼迫感がすごい。
食料品を始め日用品がバク上がりしているのは、グリーディ(greedy 強欲)な大資本の卑劣なやり方だとして、連邦政府と大企業に怒りの矛先を向けているよ。
これが、大衆の経済実感であり、経済学なんだ。
バイデン経済の本当の価値とは
なぜ、今ごろになってバイデンさんは、「バイデノミックス」なんていい出したんだろう。
そうだ、来年の大統領再選をかけたキャンペーンがもう始まっているんだよね。
バイデンが就任以来やってきた経済政策がみんな当たって、アメリカは良くなったっていいたいんだ。
でもこれが炎上してしまった。
無理もない、今のインフレはこの40年で最悪だし、暮らし向きもこんなに酷くなったことはなかった。
米労働省のリアルな数字がでてきたのも、まずかった。
バイデン政権の29ヶ月間で、平均労働者の実質収入は3.16%も減ってしまったのだ。
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バイデノミックスは、でも、単にありもしない成果を宣伝するPRにすぎないから、ホワイトハウスは、バイデン経済を針小棒大にアピールすることに余念がない。
でも、逆効果だと思うけれどなあ。
経済とはPRのことだ
結局さ、経済なんて誰もわからないのさ。
ある信頼できるアメリカの調査によれば、エコノミストの経済予想より、一般人のそれのほうが当たっていた、という結果が出た。
経済新聞や、雑誌はどうなの?
わかったふりをして、通説、俗説を振り回しているだけさ。
でも、教科書的な常識を正しいとしなければ、記事なんて成立しないじゃないか。学問だって。
でも、正解は誰もわからないからこそ、経済はエンタテイメント、祝宴にもなる。
ある意味、経済はマーケティングと言ったっていい。
人々のマインドに事実でなくて、よいイメージを刷り込んだものが勝つからだ。そのためには製品(人物)のよいイメージを、敵対者の悪いイメージを繰り返し見せればいい。
ほら、来年の今ごろ、僕らは嫌というほど見るよ、バイデンさんの自画自賛を、トランプへのバッシングを。
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バイデノミックスだって、貧弱な実績をどう見せるか、それで勝負が決まるんだよ。
経済なんて誰もわからないから、ホワイトハウスの脚本家たちは、都合のいいデータを見つけ出して、「実はこんないい経済効果が出てたんだ、バイデノミクス最高!」ってやるって。
英語でこれをチェリー・ピッキング(cherry-picking 都合のいい情報を探し出して、評価をあげようとすること)と表現するよ。
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経済は誰もわからない、いやさ、経済には正解がないから、人々はチェリー・ピッキングにだまされるんだよ。
政治も、経済も結局はPRなんだ。
声がでかいものが勝ちであり、より口汚く相手をののしったほうが勝ち、という身も蓋もない現実がそこにある。
こんなのが民主主義の大国なんだから。
高校生のキミが、アメリカを変えてくれよ。
明日も暑いみたいだ、水分を忘れずに、ね。
野呂 一郎
清和大学 教授