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弱い人じゃないとリーダーになれない時代
弱いことがリーダーの条件だ
これからのリーダーは弱い人じゃないとだめだと思うんだ。
なぜならば、時代は人間性の時代だから。
これは僕が教えている経営学という学問で、すでに導き出されていることでもある。
人間性の時代とは言いかえると、人にやさしくなくちゃこれからは何一つうまく行かない時代、ということなんだ。
強い人は困るね。弱い人の気持ちがわからないから、怒鳴る、おこる、バカにする。
表向きそうしないでも、心のなかで「このバカ」なんて思う。
学力や、腕力、何かの専門的なスキル、いい学校出た人、外見の美しい人は、”持ってる人“だ。
でもそういう人はほぼ、やさしくない。
弱い人の気持ちがわからないと、どうなるか。
まず人に嫌われる。社員にも嫌われる。社員に好かれない人はお客さんの気持ちもわからない人だ。だからお客にも嫌われる。そうすると商品も売れない。
上から目線ではモノは売れない時代
商品やサービスが溢れかえっている時代にお客さんの気持ちを掴むためには、やさしい気持ち、言い換えれば、生活や人生に本当に困った人の立場に立って考えることのできる、繊細さが必要だ。
やさしくないとどういうことになるか。
業者の方々にも嫌われる。
業者の皆さんは、会社に品物を納入してくれたり、商品をトラックで運んでくれたりする、会社を影で支えてくださる人々だ。
社員にやさしくないんだから、業者にもやさしいわけがない。そうすると、応援してもらえない。そうまわりの人々がその人のためになにかしてあげよう、そういう気持ちにならなくなるんだ。
カイジvs利根川が教えてくれた”真理“
人に好かれないで大きな仕事なんてできない。
その第一の条件が弱いこと、だと思う。
あの「カイジ」にこんなセリフがあった。
カイジと利根川のカード勝負、カイジは利根川の時計にカイジの脈拍を測る装置を取り付け、カイジの勝負脳の動きを察知していた。
イカサマだ。
しかし、カイジはそれを見破り、こう言った。
「あんたは優秀、とびっきり優秀さ。だから油断する。俺みたいな優秀な男の考えることをこんな馬鹿が見抜けるわけない、と」。
セリフがちょっと違ったかもしれないけれど(笑)、このシーンは、現代における持てる人間のあやうさを描いている。
ハラスメントは強者の論理
現代は強い人間が横暴に振る舞うことを許してくれない時代だ。
特に強者からのハラスメント(あらゆる種類の嫌がらせ)はアウトだ。
セクハラ、パワハラ(上司から部下へのいじめ)、モラハラ(口や態度で傷つける)など、ハラスメントは受けた人がそう感じればハラスメントが成立する。
人間に対してだけでなく、環境に対しても優しいことが求められている時代でもある。
いい点数を取れば偉いんだという強者のならわしは、えてして社会に出て出世すれば偉いんだ、になる。利益を上げることが一番という姿勢になる。
グローバル経営の主役は外国人
これからの時代は、人にやさしく、環境にもやさしくなければ存続できない。
地球自体が存在できないから、脱炭素の時代なんて言われている。
そして、コロナが収まりつつあるこれからは、ますます国境を超えたモノやサービスの交換、人々の行き来が激しくなる。
いわゆるそのグローバリゼーションは加速するだろう。
少子高齢化の日本はいよいよ外国人労働者に頼らなければ存続できないだろう。
日本人労働者にすらやさしくない”強い“経営者は、異国の人々にやさしくできるわけがない。そうすると経営がうまくいかない。
この連載は、グローバルリーダーを目指す高校生のキミが、日本を代表する世界のリーダーになってほしいという願いを込めて書き始めた。
もし君が弱いひとなら、必ず世界が尊敬するリーダーになれる。まず、そう言っておきたい。
このマガジンは毎日書くつもりですが、ちょっと開始まであと数日かかるかもしれません。高校生の皆さんにまたここで会えるのを楽しみにしています。
野呂一郎