岸田さんは、もっと積極的に世界平和に関与せよ。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:岸田さん、ウクライナ電撃訪問はどうよ。G7議長国として日本がすべきことについての私見。きな臭い米中の経済リアリティ解説。このままだと米中戦争の危険を危惧する、だから日本はいま仲裁に備えるべきとのおせっかい。トップ画はhttps://qr.quel.jp/pv.php?b=40xQwih
ウクライナ電撃訪問
岸田さんのウクライナ電撃訪問は、セキュリティのために秘密裏に行われたようですね。
しかし、今回は報道規制が効かず、岸田さんがセーフティゾーンに入る前にニュースが流れてしまった。政府は何やってんでしょうね。
しかし、それはそれとして、今回のウクライナ訪問は、習近平がロシア訪問したことに比べれば、先進国の代表としては物足りないですね。
昨日の日経一面は岸田さんのウクライナ訪問をメインに据えてはいますが、少し小さな見出しで「プーチン、中国の仲介案を評価」もあり、同紙はリーダーシップに関しては習近平が岸田さんより上、と言わんばかりです。
日経さん、うまいなぁ、日中の首脳の動きを同じ一面に配置して、岸田さんの報を大きく扱っているけれど、見出しの言葉で、その内容の重さを逆にしちゃっている。
これは一種のほめ殺し、そう思いました。
諜報活動の重要性
日本は先進国であり、世界のリーダーという自覚が全然ないですよね。
今回岸田さんこそ、プーチンに直談判して、停戦の仲介をすべきでした。
いや、それより先に、この戦争を起こさないことができたのではないか。
内政干渉ではなく、忠告するくらいの外交がなぜできなかったのか、そう考えます。
アメリカは事前に戦争が始まることを、ウクライナ側に伝えていました。
ウクライナは当初それを信じてなかったと言われていますが、ここにもアメリカの諜報力の凄さを感じざるを得ません。
新連載でBase Nation という軍事書のレビューをしていますが、アメリカがなぜ、世界中に800もの軍事基地を持っているかの理由の一つに、諜報があります。
諜報とは相手国の軍事、政治に関する情報を収集することをいいます。
アメリカは政治制度が違う国にも基地を持っており、そこで数々の摩擦を乗り越えながら軍事配備を続けてきました。
大っぴらにはなっていませんが、各国に配備された基地では、その国の様々な情報を収集していることは間違いありません。
言ってみればアメリカは世界中の政治、軍事情報をリアルタイムで把握しているのです。
日本にそこまで求めるな、は、当然ですが、しかし、防衛費の増強に踏み込んだ今、いちばん大事なのは諜報活動ではないでしょうか。
岸田さんは台湾有事に備えよ
日本は世界の大国なんだから、世界の平和と繁栄のために積極的な役割を果たすべきと考えます。
まず果たすべきことは、今回ウクライナ戦争の教訓でもありますが、戦争の脅威を減らすことです。
米中がきな臭い、です。
BusinessWeek2023年1月23日号P28-29は、Talk of decoupling is mostly just that(米中分離案の現実性)と題して、こんな分析をしています。
日本は、これをどう読むか、ですね。
なんだかんだでアメリカの中国経済制裁はポーズだけ、中国企業はしたたかだから、関税が上がろうが、TikTok が禁止になろうが、米中経済は不動だ、とする考えがあると思います。
米国もズルくて、対中経済強硬路線は継続しながら、昨年11月、バイデン氏は習近平と直接会談を行いました。
これからブリンケン国務長官が訪中の構えも見せている事実は、アメリカが一方で対中貿易を壊したくない本音が覗きます。
もう一つは、やはり政策が経済を動かすという考え方、です。
それは米投資家が中国を敬遠し始めたことに、あらわれています。
経済は生き物なので、どっちに転ぶかわからないと思います。
しかし、日本がすべきことは、万一に対しての備え、バック・アップです。
それは、台湾にたいしての米中首脳の発言一つで、懸念されている台湾有事がおきかねず、米中戦争が始まるかもしれない、というシナリオです。
日本はこの米中のリアルを常に見守って、世界全体にリスクがあると信じればすぐに仲裁に入ったり、仲介役を積極的に務めるべきだ、そう考えます。
事前にロシアを諫めることすらできなかった、ウクライナ戦の轍を踏んではならないと考えます。
日本はその意味で、いいポジションにいるのです。
米国は同盟国だし、政治体制は違うと言えど中国は同じアジアの同胞ですから、中国に対しても、助言、提言できる立場にあるからです。
今日は、珍しく、岸田さんのウクライナ電撃訪問に想を得て、日本が世界に果たすべき役割などという、大上段に構えたお話をしてしまいました。
でも平和あっての経済であり、地球環境だと思うわけで、経済の話に戻れば政府だけではなくて、企業も大きな意味で平和に貢献しなくてはならないと考えます。
経営学も、その方向を向いていることは間違いないのです。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
じゃあ、また明日お目にかかりましょう。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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