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新リーダーシップ理論「エベレスト・アナロジー」でPK戦に勝てたかも。(大学生向け)

この記事を読んで大学生のキミが得られるかもしれない利益:キミに向いている新しいリーダーシップ「エベレスト・アナロジー」を紹介する。これを使えば、どんなピンチでも成功に変えることができる(はず)。なぜ、日本代表がベスト8になれなかったかの一つの理由。PK戦にみる「動きの中の変化」とは何か。

エベレスト・アナロジーとは何か

エベレスト・アナロジー(Everest analogy)ってなんだ?
エベレストは、世界最高峰の山(標高8534メートル)だよね。

アナロジーは、心理学や経営学でよく使う言葉で、類推(比喩)っていう意味だ。

エベレスト・アナロジーていうのは、エベレストで遭難しそうになったと仮定して、それに対応するためにリーダーが自分と部下に様々な準備をさせるという新しいリーダーシップ理論なんだ。

https://qr.quel.jp/pv.php?b=3VMm1TF

実際、この理論は大学で教えられている。

米国のエモリー大学でこれを教えているのが、ダグラス・ヒックス(Douglas Hicks)先生だ。

彼はエベレスト・アナロジーをビジネスに、そしてキミの人生に応用することを教えているのだ。

BusinessWeek2022年2月14日号「グッバイ計画、ハロー、シナリオGoodbye Plan, Hello scenario」と題してそれを詳しく報じているよ。

コロナが証明したエベレスト理論の有用性

今日はさわりだけ、いやその本質を、例によってオレ流解釈で、大学生のみんなに伝えたいんだ。

そう、このエベレスト・アナロジーがあれば、あのPK戦勝てたかもしれないんだ。
 
このBusinessWeek記事のタイトルが、このリーダーシップとは何かを雄弁に物語っている。

「計画じゃないんだ、シナリオを創ることなんだ」。
 
説明しよう。
 
世界最高峰のエベレスト登頂を目指す一行。

いま、彼らは頂上まで100メートルの地点まで登ってきた。あと少しだ。

すると、突然ホワイトアウト、あたりが真っ白くなって1メートル先も見えない。

突風ブリザードが吹き、命を守る装具が全部飛ばされてしまった。

仲間がバタバタ倒れている。

リーダーは決断をしなくてはならない、それも数秒以内に。なぜならばここは厳寒の上に空気が薄いからだ。
 
この状況は何かに似ている。

そう、コロナだ。

我々は見てきた、数か月のうちに、いや数週間で状況はガラッと変わる。

いや、いまやコロナの変異はもっと速く、数日で変容する。

まさにエベレストの急変のようだ。

この状態はまさにエベレスト・アナロジーだ。

リーダーがやるべきことは、エベレストのピンチと同じだ。
 
では、一体何をすればいいのか。

それは、「準備すること」だ。
 
しかし、準備をする前に、そのプロジェクトに何が起きるか、
想像しなくてはならない。
 
登山ならば、ブリザードやホワイトアウトに遭うことは、想像ができるかもしれない。

サッカーW杯の決勝リーグならば、PK戦も想像ができる。

想像をして、それに備える。

これがエベレスト・アナロジーだ。

しかし、エベレスト・アナロジーは単にピンチを想像して、プランA,プランB、プランCを創れ、というのではない。

プランではなくて、シナリオなのだ、とBusinessWeekの記事は説く。

プランとシナリオの違いとは、プランは単なる計画だが、一方シナリオは勝つために柔軟に変化をいとわずに対処する、というニュアンスだ。


エベレスト・アナロジーとは準備をすることだ。しかし、それは大雑把な計画ではなくて、その場の変化により合わせることが必要だ。
 
エベレストの環境は、瞬時に変わる。その準備ができるか、ということだ。

PK戦にエベレスト理論を使ったらどうなる


具体的に言おう。例のPK戦にエベレスト・アナロジーを使ったらどうなるか。

森保監督の采配を批判したいわけではないよ、あれだけ奇跡を起こしてくれりゃ、十分だ。

森保監督の基本方針は立候補だ、選手が決めろということ。それももちろん一つの理だ。
 
でも、エベレスト・アナロジーという違う選択肢も、あった。
 
もしも、森保監督がこれを使ったらどうなるか。
 
森保監督は、キッカーを募った。しかし、5秒たっても手が上がらなかった。

これではダメだ、覚悟のあるやつがいないのは誤算だ。

エベレスト理論ではそのシーンを予測し、準備をしておかねばならない。
 
その時は鎌田大地に蹴らせる、

鎌田には普段から「俺はお前に無茶振りをするぞ」と、言っておく。鎌田にも心の準備をさせることが肝要だからだ。
 
南野が行った。外した。キーパーの動きが予想以上にいい。

https://qr.quel.jp/pv.php?b=3h7DlUb

この状況でまた森保監督は、シナリオを変える。

これも予想していた。

伊東純也を起用した。
 
3番目のキッカーは吉田。しかし、なにか不吉な予感がする。
 
悪い予感がしたら、即行動を変えるのが、彼のモットーだ。
 
相馬に蹴らせることにした。
 
 森保さんがこのリーダーシップ理論を使うのには、条件がある。
 
あらかじめ全員の理解と了解をえること、だ。
 
状況は変わるのだ。下手すると秒単位で。
 
そのためには「変化を読め」、じゃない。
 
変化を読むよりも、想像すること、イマジネーションの方が大事だ。
 
イマジネーションの力で、対処すべきあらゆる状況を描き、それにひとつひとつ備えることだ。
 
想像もできない状況になったらどうするか。
 
大丈夫だ。ふだんエベレスト・アナロジーの訓練をやっていれば、未知の状況にも対応ができる。

おそらくきっと。

今日も最後まで読んでくれて、ありがとう。

じゃあ、また明日会おう。

                             野呂 一郎
                清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
 

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