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「実力者」7つの条件

この記事を読んで高校生のキミが得られるかも知れない利益:実力者とは何かという理解。マーケティング・リサーチャーの見分け方。マーケット・リサーチ関連のよいテキスト発見。

「権威」じゃなく、「実力」を選べ

高校生の皆さん、こんにちは。

昨日は「権威」という話をした。権威は一見説得力があるけれど、それにひれ伏しちゃダメ、頭が悪くなる。自分の頭でまず考えろ、と言った。

実力のある権威なんていう話もした、その代表にThe Wall Street Journalをあげた。

でも考えてみれば、僕たちが必要なのは、権威じゃなくて「実力」なんだ。

でも悲しいかな、権威というものに僕らはすがる。それはある意味怠慢だと思う。

じゃあ、今日は本当の実力者をどう探すかを考えてみよう。

きょうのテーマはちょっと、本格的なビジネスの話になってくるので、高校生にふさわしい話題じゃないかもしれないけれど、行きがかり上お話しよう。君たちは世界のリーダーを目指しているから、この話は大事ではあるけれど。

依頼者の特別なニーズにこたえるのが実力者

さて、さっき偶然なんだけれど、このテーマにふさわしい情報を見つけたんだよ。それはマーケティング・リサーチの本なんだ。

大人の連載でぼくは「経営学の勉強は、それぞれの科目に最強のテキストを持つこと」と言っているんだけれど、マーケティング・リサーチに関してはこの本を勧めている。もちろん英語のテキストだ。

Guerrilla Marketing Research by Robert J. Kaden
邦訳が出ているかは知らないけれど、これはすごく論理的で実践的な本だ。

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これに、実力のあるマーケット・リサーチャーをどう判断するか、という極めて興味深い一項があり、それを紹介することで、本当の実力者ってなんなのか、ということをキミに伝えたいと思う。

その前に実力者の定義だけれど、それは、キミが、依頼者で問題解決を依頼するというっていう前提がある。その問題解決をしっかりやってくれる人が、実力者というわけだ。

実力者とは何か

1. 経費がなるべく安くすむこと
例えば、会社で雇われている専門家は、いろいろな経費を請求されるけれど、自宅でやっている専門家はそういう恐れが少ない。実力者とはコストパフォーマンスも含めて、クライアントにプラスをもたらす人である。

2. あなたの会社に合っているか
どんなに優秀でも、あなたの会社に合う、合わないという問題がある。あなたの置かれてる状況を説明して、その状況でも問題解決できる人を選べ

3. 最低10年のキャリアが必要

まずは電話で話して、よさそうだったら会ってみろ。でもその前に履歴書と経歴書を送ってもらえ。最低10年のキャリアが必要だ。大企業お抱えの専門家であれば、年間50のプロジェクトをやっていることが条件だ。そのうえで10年働いているならば、様々な種類の問題に遭遇しており、あなたがどんな問題を抱えても対処できるだろう。

4. その分野の専門家であること
例えば、問題が金属業界なのに、食品業界しか経験のないものではダメだ。

5. 企業サイドだけでなく、顧客サイドの経験もあること
企業側からしかものが見られない者は十分でない、カスタマーサイドからの視点も合わせて持てるものでなくてはならない

6. 複数の会社で働いた経験があること
例えばクラフトのような食品大手で30年やりましたというような専門家は、問題解決にクラフト流しか使えないし、大きな予算でやることになれているから、あなたの会社が小さければ、いい仕事ができるわけがない。

7. 方法論をたくさん持っていること
一つのメソドロジー(問題解決方法)しか持っておらず、それをあらゆる問題解決に当てはめようとしても無理だ。

さあ、どうだったろう。これはあくまでマーケット・リサーチャーという専門家を探す時のアドバイスで、実力あるマーケット・リサーチャーとは何か、という問題に答えたものだが。

こう考えてみると、実力者っていうのは、「使える専門家」っていうことになるが、なかなかいないな、と思わないか。いや、これはビジネスマンのお父さんに聞いたほうがいいかな。

弁護士はこうして選べ

確かに立派な知識や方法論を持った人はいる。

でも、それがそのまま実戦で使えるというわけじゃないんだ。

実践で使えるためには、経験、それもバラエティに富んだ経験が必要で、かつ大小いろんな企業での経験が必要、それも10年選手じゃなくてはならない。

僕は、これは身近な例で考えると、弁護士がまさにそうだな、と思うんだよ。

みんなも社会にでたら、一生に一度は必ず弁護士の世話になる。その時、この「実力者の見分け方」を参考にしたらどうだろう。

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っていうのはね、なかなかいい弁護士っていないんだよ、みんな弁護士自体が「権威」なもんだから、最初からひれ伏しちゃうんだ。僕の経験だと、ひどい弁護士も多い。

今日も最後までつきあってくれてありがとう。

じゃあまた明日ね。

                             野呂 一郎

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