ラジオ出演のリハーサルをします
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:明日収録するラジオ番組のリハーサルです。テーマはやっぱり「プロレスの経済学」。今回はなぜその本を書いたのかについて、明日の準備を兼ねてお話します。本番での話は違うと思うけど。
明日収録です
某ラジオ番組に出演してくれとの依頼があり、明日、スタジオ収録に行ってきます。
そうなんですよ、僕がマスコミにかかわるのは、ほぼ100%例の”プロレスの経済学”のことなんです。
でもいやもおうもない、一生懸命努めてきます。
こんな流れでインタビューする、と言われています。
1)最強のビジネスモデル「プロレスの経済学」を書いた背景
2)現在のプロレスに見る人財育成トレンドやリーダー育成のノウハウ
3)今後の日本リーダーの育成についての見解等
今日は、明日のリハーサルを兼ねて、1)をnoteにまとめようと思います。
でも申し上げたように、本番ではこんなことは言わないとは思いますけど。(笑)
プロレスの経済学を書いたわけ
あれはもう20年も前なんですけれど、いまもって年に1度位はマスコミの取材を受けます。
おかしなタイトルの本だからでしょう。
当時千葉商科大学で非常勤講師をしていたのですが、僕の担当は経営学の歴史、でした。
地味な科目ですよね。
ダメなんですよ、普通に教えることができないんです。
どうしても面白く、楽しくしないといられない。
でもこれ、ある意味で普通の感覚だと思うんですよ。
経営学にしろ何にしろ、大学で教えるのは”学問”だから、
若い学生達が聞いて、面白いわけがないじゃないですか。
そんなつまらないベタな授業を、つまり教科書通りに教えるのは、苦痛ですよ、普通の人は。すごく。
僕がやったのは、例えてみれば、コロッケのものまねみたいなものです。
経営の歴史を教えるのに、似て非なるものを題材として、説明すれば少しは面白いんじゃないか。
つまり経営の歴史を思いっきりデフォルメして、でも最終的には経営の歴史のエッセンスが学生に楽しく面白く腑に落ちる、そんな表現を目指したんです。
その似て非なる題材が「プロレス」でした。
しかし、プロレスと経営は実は似て非なるものではなかったんです。
両者は、「経済」というククリの中にいる一プレイヤーであるという意味で。
プロレスも経営もアメーバーに例えられるでしょう。いろんなものに变化し、いろんなものに擬態します。
極端に言えば、両者は同じものなのです。
プロレスを語るのに、挌闘技に行くのは自然ですけれど、サッカーに、野球に、そして芸能に行く、政治に行く、いや今世の中を賑わしているすべてに関連させる。
そうやってプロレスを広げることで、経営があらゆるものに関連するという事実に結びつければ、「物事の本質」ってやつを少しは教えられるかな、と思ったのです。
ものまね王・コロッケの美川憲一とか、岩崎宏美とか、めちゃくちゃじゃないですか、でも、似てる。
結局は無理くりなデフォルメで、かえって本質を浮かび上がらせているんです。
天才コロッケを引き合いに出すのは、おこがましいのですが、僕も経営そして経営の歴史を、一見無理やりなデフォルメである「プロレス」を使ってその本質を表現しようと試みたのです。
とにかく、普通にやるのが耐えられなかったんです。
でも今考えてみると、この感覚ってプロレスそのものなのかもしれません。
教壇をリングに、教師をプロレスラーに重ねれば、いいかもです。
プロレスラーの性で、教壇というリングで自分だけの肉体表現をせざるを得なくなった、とでも・・・
一句できたかな。
プロレスの経済学を書いたわけ
これは今日、ラジオ出演のお誘いを頂いたNさんのプロデュースといっていいでしょう。
僕がそんな授業をやっていることを小耳に挟んだNさんが、ある出版関係「こんなおかしなことをやっている人がいるよ、声かけてみたら」と働きかけてくれたんです。
それで話がトントン拍子に進みました。
ネットなどでは「授業を本にした」などとありますが、ほぼ書き下ろし、ですね。
当時の最新経営のトピックを、プロレスで表現したという構成です。
夜中にかかってきた電話は中学生から
発売日の夜中の2時頃に、電話がありました。
きょう本を買って読んだという、九州の中学生からでした。
僕と話をしたくて、出版社に僕の電話番号を訊いたそうなんです。
「とても面白かった、それを伝えたかった」と彼は、そう言いました。
僕は思わず尋ねたんです。
「えっ、わかったの?」と。
一応経済学と銘打っており、中身はガチの経営理論がたくさん出てくる。「中学生でわかるのかよ」、という偏見があったからです。
中学生は「よくわかりました」と答えたのです。
僕はそこで理解したのです、
「プロレスって経済経営をわかりやすく説明するのに、案外いいツールなんだな」、
と。
しかしまあプロレスがわからないと、この本は意味がないということでもあるのですが。
もう一つ気づいたことは、世の中が求めているものは、「わかりやすさ」なんだなということです。
この電話がきっかけで、僕は今も「わかりやすい学問の追求」をライフワークにしています。
大企業から研修の依頼も
すでにこれは他の記事にも書きましたけれど、ある大企業の人事部長から連絡をもらったんです。
書店で手にとって読んで感銘を受けた、というのです。
「プロレスの経済学」でうちの会社で研修をやってくれないか、というのです。
「どうしてですか?」僕は学問の邪道とも言うべきプロレスの経済学に、なぜ、ど真ん中の王道ともいうべき大企業が興味を持ったのか、その事に興味を持って思わず尋ねたんです。
そうしたら、
「社員の頭を柔らかくしたいから」。
というお答えだったのです。
僕はそこに、プロレスの、プロレスの経済学の可能性を感じたのです。
某女子プロレスラーから、「よく書いてくれた」というメールが来たこともあります。
マイナーで、ややもすると差別の対象になる弱小ジャンルのプロレスを、経済という檜舞台に出してくれた、ということでした。
今回、このようなかたちでラジオでプロレスの経済学の話ができることはありがたいことです。
「もうプロレスはやめよう」と思うと、こういう話がきて、やめられない。
もっとこのジャンルを深めよ、極めよという天の声が聞こえてきました。
続編を書きたい、そんな意欲がでてきました。
終わり
明日以降2)と3)についてリハーサルしますね。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー