こころの時代のやさしい経営学⑤手書きにアナログを超えた何かを感じた件。
アーカイブス第5弾です。パソコンで失ったものとして、今回は”手書きの功徳”について書いたものです。
先日、心が洗われた出来事があったんですよ。
ある面接試験で応募者の履歴書を拝見したのですが、その字が息を呑むほど美しいのです。
正直感動しました。
こんなことを言うと「お前みたいなアナログ礼賛のガラパゴスがいるから、デジタル化が進まねえんだ。履歴書なんてみんなパソコンで書いて、メール添付で送ればいいじゃねえか」と言われちゃいますよねぇ。
「字は人なり」。
なんて言葉は、でも本当に死語になったのでしょうか。
いや、もはやきれいな字はコミュニケーションからアートに格上げ、飛翔したのです。
その美しい履歴書の字の並んだ紙を何度も眺め、うっとりした僕は、
なにかに飢えていたのでしょうか。
デジタル、アナログなどという二元論を超えたなにかに。
野呂 一郎
清和大学教授