プロレス&マーケティング第3戦。プロレスはロックだ!
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:なぜ、あなたの会社の製品が売れないのか、それはひょっとして「プロレスが足りないから」かもしれない。プロレスと音楽の共通点。プログレッシブ・ロックいやポップとは何か。マーケティングにおいて「製品」「サービス」を理解することの重要さ。
プロレスは製品かサービスか
マーケティングとは4Pである。よくそう言われます。
4PとはProduct(製品)Price(価格)、Place(流通) 、Promotion(Promotion)の頭文字を取ったものです。
Placeがわかりにくいですが、製品をどこからどこまで流すか(移動するか)、どこで売るかの”場所”と考えていただければよいでしょう。
4Pの王様、つまりマーケティングの主役はProductです。
これをマーケティングでは製品もしくはサービスと考えます。
プロレスのマーケティングを考えると、プロレスはProductですが、これは製品でしょうか、それともサービスでしょうか。
選手として考えれば製品、興行と考えればサービスとなりますが、いずれにせよ、プロレスは他のあらゆるProductとは違う代物なのです。
製品もサービスも便益や機能が必要です。
おいしいとか、たのしい、とかが便益で、人を運ぶとか、野菜を切るというのが機能です。
プロレスラーという製品も、プロレス興行というサービスも、その定義から、一つのことではみ出します。
それは「魂」です。
魂とは信念、覚悟と言い換えてもいいでしょう。
プロレスは一つ間違うと死にますから、どうしても生半可な気組み(スピリットのことをプロレス用語でこう呼ぶこともあります)では通用せず、つまり「魂」が必要なのです。
だから、僕に言わせればプロレスをマーケティングとして考える場合、一つのことに気をつけなくてはならない、と思うのです。
それは、プロレスにおけるProductとは、従来の製品やサービスのカテゴリーには入らないかも、ということです。
読者の皆さんはお笑いになり、「じゃあ、スポーツはどうだ?」とおっしゃるのですね。でも違います。魂の部分で違うと考えます。
プロレスをでも、マーケティングとしてとらえると、製品やサービスを創り、流し、売るという一連のプロセスを行わなくてはなりません。
でも、魂つきの特殊な製品(笑)を扱うには注意が必要です。
この製品を創るには素材を選び、育てなければなりません。そうしないと興行が続かず、会社は倒産することになります。
先程から申し上げているように、マーケティングの主役は製品とサービスです、そしてプロレスの場合はプロレスラーとなります。
この奇天烈なプロレスラーという製品には、めんどくさい「魂」ってものがついてくるわけで、これを解明すればプロレスラーという製品が理解でき、これを基本に4Pとやらを作り込めば、プロレスのマーケティングが完成します。
プロレスラーの魂とは
でも、答えは出てるんです。これは僕が言ってるんじゃないんですよ。
日本を代表する(まだ知らない人もいますけれど)音楽家二人が、僕の前で言ったんです。
「プロレスラーの魂とはな・・」と。
両者に許可を取ってないけれど、言いましょう。そうすると皆さんは、プロレス団体の長になっても、うまくマーケティングをやることができ、大金持ちになれるかも、です。(笑)
プロレスラーの魂とは何かを教えてくれる人
1.シュー クニヒロ さん
略歴:(有)モダンミュージックマーケットを設立。
その後世界的JazzドラマーTommy Campbellと自曲をセルフプロデュースにてレコーディング、ブラジルミュージシャンSilvio Anastacioとバンド活動を行う。
その後、単独でアコースティックギター1本を持ち訪越、ベトナム各所でライヴを行い、ベトナムの有名ミュージシャンたちと交流。
VTVベトナム国営放送で特番が放送される。
シューさんとお会いしたのは、昨年彼がパーソナリティを務めるラジオ番組に出演させていただいた時でした。
番組で彼はなんと僕の「プロレスの経済学」の紹介どころか、解説をしてくださっていて、その縁で番組に呼ばれたのです。
もちろん番組はプロレスの話で盛り上がって、彼が番組終了直前、こんなことを言ったのです。
「プロレスはロックだ!」。
どんな文脈でその言葉が出たのかは、ちょっとグダグダですが。
シューさんのSNSはこちら。
2.ねこっぱち(5mm/SHEEP) さん
略歴:5mm(ex.Frog&Trippers)及びSHEEPのBass&Cho.担当。ストレンジ&プログレッシブPOPというジャンルを手掛ける。2016年11月にSHEEPはPILOT来日公演のオープニングアクトをつとめる。男装系。SHEEP▶︎
ねこっぱちさんがベースをつとめる5mmの近影がこちら!
ねこっぱちさんとは、noteで知り合い、仲良くさせていただいているのですが、僕とのやりとりの中で、こんな言葉をくださったのです。
そうです、プロレスをよく知る、実力派ミュージシャンのお二人が
「プロレスはロックだ!」と口をそろえるのです。
これで、決まりですね。
今日のプロレス&マーケティングを他業種に応用する
1.マーケティングとは、あなたの会社があつかう製品&サービスを真に理解することから始まる
2.あなたの会社の扱う製品には、「魂」があるならば、扱いは相当難しい。これを覚悟せよ。
例えば、松下幸之助さんのように「水道哲学(水のごとく日本中の家庭に普及させる)」のような魂が宿っていると、マーケティングはただ売ればいい、とはおそらくならない。
3.プロレスと音楽は同一ジャンル
僕の好きなシンクロニシティ(偶然の一致)だろうか。知り合いの音楽家二人がほぼ同時期に「プロレスはロックだっ」と言っている。
プロレスの本質をまた一つ教わった気がする。
4.ねこっぱちさんの「というかおそらく音楽で無くても。」は名言。
要するに、ねこっぱちさんはロック魂はプロレスや音楽以外にも必要、とおっしゃっている。
決してこれをプッシュするわけではないが、今の日本に足りないものはロック魂ではないか、それを教えられたような気がするのです。
お二人に感謝申し上げます。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
じゃあ、また明日お目にかかりましょう。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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