混迷の政局に「進次郎」はダメなの?
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:衆院選あと数日、自民党の厚顔候補者たちは「お騒がせしてすみませんでした」なんて、反省なんてゼロだって。結局石破さんもへなちょこ。でも組織論からすれば「持てるもの(カネ、人、貸してる恩義)」が勝つわけだから、派閥はなくならない。リーダーシップなんて、妥協の世界にはないも同じ。じゃあ、正論を言うのがにあう政治家がいいんじゃないか。周りがきちんとコントロールしてね。答えは「進次郎」だ?!トップ画はhttps://x.gd/Wcg2i
石破さんは悪くない?
結局政治は組織論なんですよ。
組織論とは、人間は組織になると一定のメカニズムが働き、個人の意思はそこに埋没するという真理のことです。
昔から賢人は「政治とは妥協の芸術」といいました。
その妥協を、僕らは最近眼前にしましたよねえ。
「与党内野党(笑)」としてあれほど突っ張ってたのに。
日米地位協定、日本版NATOを持論にしていたのに、所信表明ですら少しも触れなかった石破首相。
派閥がなくなったぁ?
いいや、名前はなくなったって、組織があるところに派閥はあり、個人より集団で動くほうがトクである限り、派閥はなくなりません。
田中角栄待望論ふたたび
昨日「阪神の顧客満足へのこだわり」について述べ、その中でもミスタータイガース掛布雅之を、顧客ファーストのエンタテイナーと激賞しました。
政治家の条件も同じで、人々を楽しませることを、無常の喜びと感じることではないでしょうか。
田中角栄待望論が近年湧き上がっており、先日も朝日新聞が好きな宰相というアンケートをとったところ、やはりと言うべきか、田中角栄がトップでした。
金権政治の象徴のような田中角栄が今でも熱烈な指示を集めたのは、有り体に言えば彼が「エンタテイナー」だったからです。
スピーチでは必ず聴衆を笑わせます。
十八番の政策であった「日本列島改造論」は、選挙区の新潟県人を一番喜ばすにはどうしたらいいかをずっと考えてきた結末ではないでしょうか。
地方の復興を半世紀も前に必死に考えており、それがいま弟子の石破茂にバトンタッチされたと言われていますが、東京と地方を新幹線、幹線道路で繋げば経済復興という考えは、わかりやすく、東京依存の新潟県民には特に刺さりました。
進次郎はどう?
そこで、皆さんにご相談です。
この前も申し上げましたけれど、今更ですが、「ポスト石破は進次郎首相で!」というのは。
どうせ政治なんて、派閥の貸し借りで決まり、結局石破さんも岸田さんの政策を継承する代わりに票をもらったわけでしょ。
今後は岸田さんの言うように動きますよ。
政策ぅ?そんなの実際は官僚が決めているわけでしょう。
ザイム真理教じゃないけれど、昔から大蔵省いやいまは財務省、金融庁と名前を変えていますが、その権力は政治家も太刀打ちできなかったわけです。
官僚が政治をコントロールしているわけですよ、実際のところ。
民主党が政権からずり落ちたのは、「官僚を動かす政治」などと出来もしないことをぶち上げ、官僚の不興を買って、意地悪されたわけでしょ。
勉強不足の政治家なんて、官僚と正面切って議論もできないんですから、「教えてやんない」と言われればシュンとなっちゃいますよね。
石破さんも、「米国と対等に議論する、なんて勇ましかったけれど、すぐに引っ込めちゃう。
政治家の信念なんてそんなもんだし、小泉さんみたいに信念を貫き通したところで、郵政民営化が成功したかは、僕は疑問ですよ。
結局、僻地の郵便局は廃止され、切手は80円を超え、日本の年賀状文化も今年から崩壊決定です。
裏金反対、などと言っていますが、いまだに政治家はカネと人数なんです。
ほら、まだウラ金問題は生きてますし、統一教会との縁だって切れてないんです。
だったら、多少無能だって、国民を喜ばせるエンタテイナーの政治家でいいじゃないですか。
だから、進次郎でいいって・・・
皆さんは怒ると思います、でも・・仮に自民党の戦略として考えてみると、
ポイントは「国民の怒りをできるだけ鎮めることができるリーダー」ということになり、その点で進次郎はアリ、じゃないかと。
セクシーは悪くはない
いま大事なのは、きれいごとを言う政治家なんです。
「女性差別はやめろ」
「戦争はやめろ」
「値上げはやめろ」
でいいんです。
進次郎に言わせましょう。
彼は戦争をやめろに関しては、きっと彼はこういいますよ。
「国同士が仲良くすればいいんですよ、セクシーィ!」。
僕はこれ正論だと思いますよ、正論中の正論。
そこで進次郎は、「日本文化推進省」を設置します。
どうです? 男女別姓とこれは進次郎でもできるでしょ。
いや、いくつかの日本を良くする正論があり、進次郎しかできないことがあると思うんですよ。
えっ、「セクシィー!」なんて余計なことをいうからダメなんだって?
いや、アレは彼のサービス精神なんですよ。
この前も所信演説で「産みの母にあったよ!」なんて言って「勘違い!」なんて批判を浴びてましたけど、みんなを喜ばせようとして言っただけで、それがたまたま滑っただけなんですって。
「セクシー」発言も、彼なりのウケを狙う、いやひとを喜ばせようとする、一生懸命さなんですから、大目に見てやりましょうよ。
って、そんなことを言う僕はおかしいかなあ。
リーダーシップはいらない
日本にリーダーシップを、という週刊誌の見出しを見ましたけれど、もう今更無理ですよ。
だって、正解を覚えるだけの教育しか僕ら受けてないんだから、議論もしないでリーダーシップは育ちませんて。
さっき出した朝日新聞の「好きな首相」特集も、「なんで該当なしの答えを設けないんだ」と読者から抗議があったと言うんですよ。
結局、国民宰相とか言われた田中角栄だって、カネの力でひとを動かしてたわけでしょ。
そんなのリーダーじゃないよ。
リーダーなんて期待しちゃダメなんですよ。
進次郎はリーダーシップないから、副首相の菅さんが、いつも横にいてカンペー差し出せばいいですって!
チームでリーダーですっ!でいいじゃないですか。
進次郎も「チーム進次郎」を盛んに強調してましたね。
わかってるのかなあ。(笑)
リーダーシップの不足はスピーチライターで
若殿には、でも必ず敏腕スピーチライターをつけることです。
一人で話させちゃいけません。
ボロが出るから。
レーガン大統領が、毎月ラジオで国民向けの演説をやったように、定例スピーチにしましょう。
「My fellow Americans 親愛なるアメリカ人の同胞の皆さん」で始まる、
このスピーチで、レーガン大統領は国民の心をつかみ、失言や失政も大目に見て見られるようになったのです。
進次郎には、「人に好かれる」というエンタテイナーには欠かせない資質があります。
仏教的には「徳」です。
リーダーシップなんかない、とさっき言ったけれど、「徳」がすこしあるので、ちょっと訂正です。
石破さんもそんなに持たないでしょうから、次は進次郎でいいんじゃね、ってことなんですが、結論は、結局いい政治家なんて望むべくもないのだから、そのなかで「いい妥協をしよう」と言いたいのです。
だから、進次郎もあり、って。
野呂 一郎
清和大学教授