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教師は「八方美人にならないバカいるかよ!」
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:最近わかったこと、それはまず教師はフレンドリーであるべき、ということ。他に何もいらない。アントニオ猪木もそう言っている。
点つけで反省
大学は前期が終わり、教師はテストの採点に追われる時期です。
痛感するのは、答案に書いてある学生の名前と顔が一致しないことです。
僕の科目は楽勝科目と思われているらしく(苦笑)、やたら人数が多くそれも致し方ないのですが、もっと学生の顔と名前を覚えなくてはダメだと、反省しています。
もう一つの反省は、ひとりひとりの学生に適切なサービスをしていたか、ということです。
適切なサービスとは何か、最近僕はそれがわかったのです。
それは、常に笑顔でフレンドリーに学生に接することです。
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非常に簡単なことなのですが、僕はそれをおざなりにしていたことを、反省しています。
でも、それは簡単に見えるけれど、実はとても難しかったりします。
中学、高校時代を思い起こしているんですよ、笑顔でフレンドリーに接してくれる先生は、いてそうでいなかったな、という思いがあるんですよ。
教師はいつも仏頂面で、私語をすれば怒鳴るし、当時は体罰は普通でしたからぶん殴る先生もいました。
何よりも嫌だったのは、僕は劣等生だからよく分かるんですが、テストの点が悪いと、あからさまに敵意を向ける先生が多かったことです。
東大入るだろう生徒にだけいい顔をしたいのはわかりますが、教師として救うべきは僕だろうよ、やさしい言葉をかけろとか、なんかほめろよ、とはいいません、ただ、フレンドリーに接してもらえばどんなに僕はその後の人生が変わっただろうと思わずにはいられません。
生徒との距離を縮める笑顔
フレンドリーとは、ほがらかに声を掛けることにほかなりません。
できの悪い生徒も、できのいい生徒も区別せずに、生徒には笑顔で声をかけるべきなんです。
わかりますよ、今の僕みたいに何百人も生徒を持つと、積極的に笑顔で彼ら彼女らに声をかけるのはめんどくさいとか、ダルいとか。
下手に仲良くすると、スシローつれてけとか始まるし・・・(笑)
でも、まずは心を込めて笑顔で接することですね。
そこからすべてが始まると思います。
一番の功徳は、笑顔でフレンドリーすると、生徒も心を開くことです。
そこから、年の差を越えた信頼関係が生まれるんです、絶対。
そういうのが、大学も含め日本の学校にはないね。
教師は自分がまだ偉いと思っているのかな、天上人を気取ってないで、下に降りてきて、一緒に遊べばいいのに。
先生、なんていい方が悪なんですね。
僕は先生とは呼ばせません、だからみんな「のろちゃん」と呼んでくれます。(笑)
アントニオ猪木に学ぶフレンドリー
最近、猪木の偉大さを再認識してるんですよ。
長州力はかつてこう言いました。
「オレはアントニオ猪木にはなれない。猪木さんは24時間アントニオ猪木でいられるけど、オレはできない」。
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これはどういう意味かというと、猪木は常にファンに囲まれているけれど、一度たりとも笑顔を絶やしたことがない、ということです。
一方、長州力はどうか。
有名な話ですが、長州力はファンサービスが悪いんです。
街で声をかけると、「どけ、オラッツ!」と凄まれたりします。
まあ、怖いプロレスラーをわざと演じているという説もなくはないですが・・・。
別の見方をすれば、猪木は常に他者に気を配るだけのエネルギーが横溢している、ということでもあります。
八方美人でいい
僕らって、変な四文字熟語を覚えさせられるせいか、それを金科玉条にいいことだと信じている、ってとこありませんか。
例えば「八方美人」っていう言葉があるじゃないですか、誰にでもいい顔をする、という悪い意味で調子のいい態度のことを言いますよね。
僕は何も考えずに、「八方美人」にはなりたくないな、と思っていました。
でも、考えてみれば、「八方美人上等」、じゃないですか。
そして、それって、そもそもいいことじゃないですか。
誰彼構わず笑顔を向ける、なんて、すごいエネルギーがいりますよね。
要は、魂まで売らなくていいんです。
笑顔で接するけれども、信念の人でありゃいい。
笑顔を向けられていやがる人はいませんよね。
声をかけられて、嬉しくない人はいませんよね、ナンパじゃなければ。
八方美人は、笑顔を振りまく態度のことで、人に愛情を与える行為であると、僕の中で定義を変えてみました。
「八方美人にならないバカいるかよ」
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どこからか、猪木の声が聞こえてきたよ。
野呂 一郎
清和大学教授