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首相がコロコロ変わるから、国際的な信用がなくなる

側近の無能

The Wall Street Journal2021年9月3日号のもう一つの視点は、poor glue jobという表現にあらわれています。直訳すれば、「つたない糊の仕事」となりますが、広島でのスピーチの時、事務方が原稿に糊をつけていてそれで紙が2枚くっついて、一枚ずつめくれなかったので、内容の一部がすっとんだとことを意味しているようです。

この失態は菅さんが新幹線でリハーサルしてなかったからだという説もあるし、事務方の官僚がわざと意地悪したという説もあります。

The Wall Street Journalは側近の責任を問い、一体何をやっていたのだ、と書いていましたが、菅政権を見てみると、ことごとく僕もそういいたくなりますね。秘書はいるのか、と。

官房長官時代、側近として総理を支えていて、自分が総理になったら二役やれると自信があったのかわかりませんが、秘書を含めた側近の事務方の無能は目に余りますね。

徳があるかないかが本当のリーダーを決める

また菅さんの人を動かす力のなさ、も。

人が助けてくれないと、人間は成功なんてできません。

これを仏教では徳の力と言って、あの熱血教室のサンデル先生も盛んに最近この話をしますね。

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リーダーには徳が欠かせません。もちろん、菅さんは徳があったからこそ、総理になれたのだが、そこで徳を使い果たしたのかもしれません。

国のリーダーがコロコロ変わるから世界が信用しない

The Wall Street Journalは、リーダーがこう、ころころ変わるのでは、日本の国際的信頼が上がるわけがないと指摘します。

記事の著者Landersさんは、僕の知る限り30年くらい、この世界的経済紙の東京支局長で日本通です。

彼は1990年代、そして2006年から12年にかけて、ころころ日本のリーダーが変わった結果、国際的威信を失ったことを思い出せ、今回菅の件で、また同じことをやるのか、という警告をしているのです。

皆さん、思い出してください。90年代は海部俊樹、宮沢熹一、細川護熙、羽田孜、村山富市、橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗のお歴々はせいぜいもって2年でした。

2006年から12年は安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦。この方々はほぼ1年で後退しています。

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これらの短期政権の時代、日本の国際的な発展はありませんでした。同時に日本が世界に貢献することもできませんでした。

日本がどう世界に見られているのか、今回の記事を読むとはっとさせられますね。

日本の政治家は、誰もこうした国際的な視点がないんだな。ただ、サル山のボス争いに奔走して、そんなことは頭にない、国際性のかけらもない政治家たち。


国際ビジネスの最前線でそれがわかっている、読者のあなたが国会議員になって、これを変えるべきです。

リーダーが1,2年でコロコロ変わっては、各国も日本との長期的関係を築けるわけがなく、それはじわじわ長期的に日本の首を絞めるのです。

最低4年はアメリカのように政権が続かなければ、国際社会は混乱しますよ。

国際スタンダードにあわせる時代だろう

大学も10年位前から、大学の制度を国際標準に合わせようと、形式だけまね始めました。

教員の職位をアメリカに合わせましたよね、助教授をやめて准教授にしたのがそれです。

しかし、セメスター制(春学期、秋学期)とかクォーター制(年4期)などはやらない。僕はMBA課程は9月入学でしたが、日本はまだないでしょ。日本も合わせないと、日本から欧米の大学に留学する時に不便ですよ。

日本は教授たちがセンター試験の監督とか、なんとか委員会とか専門以外の仕事をさせますが、アメリカでは研究者は研究に専念します。

日本の教員は研究に時間がさけず、業績が欧米に比べ上がらない。教育や研究は国の基盤、こんなことをやっているから中国においてかれるんです。

教育と並んで国際スタンダードにすべき最右翼が、国のリーダーの決め方じゃないでしょうか。アメリカに倣って直接選挙にしろよ。

それにしても野党は何をやっているんでしょうね。これで河野首相誕生で、自民党も選挙のいい顔ができたから、衆院選はボロ負けはしないでしょう。

何せ日本人は民主党政権時代の悪夢がありますからね、野党に入れたくても入れられないでしょう。山本太郎のブームも終わってしまったし。

今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

じゃあ、また明日。

                           野呂 一郎

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