新日に復帰したKUSHIDAはWWEの噛ませ犬だったのか
この記事を読んでWWEに挑戦したいプロレスラーのあなたが得られるかもしれない利益:WWEに挑戦するならば、英語と法律に堪能な切れ者交渉役を帯同させたほうがよいというアドバイス。KUSHIDA選手はひょっとしてWWEの内紛のとばっちりを受けただけじゃないか、というもっともな疑惑。(トップ画はhttps://miruhon.net/213747より)
WWEに大事件勃発!
KUSHIDA選手が日本に帰ってきました。
僕が東スポなどの報道を見て、彼が立派だと思ったのは、「必要とされなかったから契約更新がなかった」とハッキリ言っているところです。
でもWWEの予備軍ともいうべきNXTで活躍したし、3年も”メジャー”で頑張ってきたことは素晴らしいことです。
何ら恥じることはないし、彼のレスラーとしての価値を上げた凱旋帰国に拍手を送りたいと思います。
ただね、僕は例によって斜に構えた分析をしてるんですよ。
これはまた明日経営学的にしっかり分析しますけれど、いまWWEはボード(board of directors 取締役会)内でもめ事が起きているんですよ。
The Wall Street Journalの最近の報道によれば、
僕が何をいいたいかというと、KUSHIDA選手はWWEのこのガバナンスの問題のとばっちりを食ったんじゃないか、ということです。
それで、このローリナイティスさんっていうのは、労務管理の大元締めですよ、おそらく。
人事部長ってところですよ、実際に彼はKUSHIDAどころじゃなかったんじゃないかな。
世界で勝負するアスリートは頼れるエージェントをつけろ
昔、トム・クルーズの主演でしたっけ、ザ・エージェントっていう映画がありましたよね。エージェント、選手や芸能人に代わって交渉を担当するプロフェッショナルですね。
もしKUSHIDA選手本人が、もしくはエージェントが、WWEと正しく交渉していれば、解雇どころか、もっといいポジションに行けたと思いますよ。
だけれど、コミニケーションがないから、噛ませ犬的に実力よりはるか下の扱いを受けちゃうんですよ。
ありうることだね、KUSHIDAがそのWWEの内紛の犠牲になったっていうのは、邪推じゃないよ。
「イヤォウ」の中邑真輔も、最近活躍が聞かれないですね。
彼は比較的英語ができるとは聞いているけれど、有能なエージェントは付いているのかな。
法律がわかって、権利的な主張ができて、試合運びやキャラクターづけなどに関して、ざっくばらんな話もでき、プロレスにも通じている。
そういう能力がなくては、プロレスラーがWWEで勝負する際に帯同すべきエージェントは絶対につとまりません。
しかし、その前に、「本場で活躍するためには、レスラーとしての技量だけでなく、”交渉力”が絶対に必要だ」という理解がプロレスラーに必要なんです。
それには、ふだんから色々勉強しないとダメなんですよ。
この前にも、天心vs武尊のときにも言ったと思うんですけれど。
もう一度言いたい、グローバルに成功したいならば、アスリートは勉強を欠かしてはならない、と。
まあ、いずれにせよ、KUSHIDAが戻ってきてくれたのは、日本のプロレスファンにとっては福音です。
KUSHIDA頑張れ。
それではまた明日。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー