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女子プロレスの経済学 第2戦:長与千種の予言があたった!

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:長与千種が2014年に設立した新団体マーベラスが誕生して、今年で10年。はたして当時の彼女の理想は実現に近づいたのだろうか。女子プロの未来を考える。トップ画はhttps://x.gd/RUMkV

偶然、長与千種の記事が

女子プロレスの調べ物をしていて、偶然パソコンの中に「マーベラス」を設立したころの長与千種の東スポインタビューを見つけました。

https://x.gd/SA48J

こんな事が書いてありました。

東スポが「全国に大小合わせて100以上のプロレス団体が乱立しているなか、あえて新団体を創る理由は?」という質問にこう答えています。

「このままじゃ衰退する。

どこの団体も頑張っているし、技術も最高だし、
体も鍛えている。でも足りない。

一つ見ても、女子レスラーになりたいって子が少ない。全女の頃は1万人を超える応募があった。

希望を持てるとか、夢を持てる業界にしないと」

東スポ2016年4月24日号より

どうでしょうか。

長与千種の「予言」はあたったと思います。

女子プロ人気が一部で言われていますが、僕は長与の言うように、脆弱な基盤の上に築かれたつかの間の繁栄、いわば砂上の楼閣だと思うんです。

https://x.gd/MMaIi

人気絶頂と思われたスターダムが崩壊、新団体マリーゴールド旗揚げは、決して女子プロの勢いを象徴したものでなく、混乱の証左です。

スターダムを吸収していた新日本プロレスは、女子選手を掌握できてないことを満天下に知らしめてしまったようなものです。

東京女子もスターダムも、毎年何回か両国国技館のような大会場で興行をウチますが、満員御礼とは程遠いのが現状です。

地上波はダメか

この東スポの記事は面白いことが書いてあって、当時長与がテレビ局に女子オールスター戦の放映を打診していたことがわかりました。

テレビ局の反応は「女子プロはメジャー感がない」ということでした。

ただ、記事は8年前で、ここ数年確かに女子は盛り返してはきました。

言うまでもなく、岩谷麻優、ジュリア、Sareee、中野たむ、上福ゆきなどのニュースターの活躍です。

中野たむhttps://x.gd/AS1Zc

しかし、ここに来て話題はすべてマリーゴールドに奪われた感があります。

このことは、女子に戦いのテーマがないことを示しています。

誰もが虎視眈々と狙うベルトもないし、ファンが見たい名勝負数え歌も、ドリームカードも、ありません。

それでも週プロがほぼ毎週女子を表紙にするのは、男子よりも試合がヒートアップしているからでしょう。

しかし、長与が10年前に予言したように、「でも足りない」のです。

足りないのは、「メジャー感」であり、夢であり、希望、です。

女子プロ再興の処方箋

こういうことを言うと反発を買いますが、今の選手はSNSに頼りすぎではないでしょうか。

色んな意味で危機であり、危機感を持たなきゃならないのに、SNSで何万フォロワーとかついてるから、自分は人気ものだ、と勘違いしてないでしょうか。

フォロワーなんて、真剣にその選手を応援しているわけじゃ、必ずしもありませんよ。

適当なものです。

選手たちは、毎日どれだけインスタやSNSを更新するために、時間を費やしていることでしょう。

誹謗中傷だって、少なからずあるでしょう。どんな人気選手にだって、いや人気があるからこそやっかまれるのでは。

もう、そんな手間がかかって、実利のないインターネット界隈の雑用はやめましょうよ。

その分練習したり、団体経営の勉強したり、新聞読んで教養をつけたりしたほうが、ずっとあなたを魅力的な選手にします。

なあんて、勝手なことを言ってみました。

今こそ、10年前の長与千種のことばに耳を傾けよ、そういいたかったのです。

長与千種の業界全体を背負う発言に打たれながら・・

野呂 一郎
清和大学教授


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