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東大入試にチューター制度を導入せよ


積極的シリーズになっちゃったなあ。まあいいや、次は「いつも朗らかなこと」、「他人に笑顔を絶やさないこと」だ。

これは難しい。日本人にはほとんど見られない。余裕がないと朗らかで、笑顔ではいられない。悩みを抱えていれば表情は曇るものだ、笑顔など出ようはずもない。こんな世の中でそんな人いるのか。

小池都知事は反面教師

まわりにそんな人がいないので、イメージしにくんだけれど、逆の例を出せばわかってもらえるかな。小池都知事だよ。

彼女の様子は安定してないでしょ。笑顔になるときもあるけれど、機嫌が悪い時のほうが多い、質問に語気つよく無愛想に答えることも多い。

あれじゃダメなんだ。記者が意地悪な質問したときこそ、笑顔で余裕で、失礼をやんわりとたしなめながらも真摯に対応する。これが朗らかで笑顔を絶やさないということなんだ。

明石家さんま「ナイスキック」伝説

そういう人はめったにいないけれど、いれば絶大な人気と尊敬を集めるよ。一人いた。明石家さんまだ。

彼と接したファンは一様に驚く。交差点で見つけて声かけても、ギャグをやってくれたりするんだ。いつどこでも握手や撮影ににこやかに応じ、軽口も叩いてくれる。

ある時、「いつでも笑顔で神対応」という噂を試そうと、不届きなファンがさんまに近づいて尻を蹴ったという。そしたらさんまは「ナイスキック!」と言ったとか言わなかったとか。

僕も一度赤坂でファンににこやかに接するさんまを見たことがある。噂に違わないな、という感じがした。

笑顔が人を幸せにする

なかなかできることじゃないよ、芸能人が表と裏の顔がぜんぜん違うとかよく言われるけれど、オンとオフを切り替えている面もあるんだろうな。お笑いタレントがオフでも人を笑わせるのは相当エネルギーがいるからね。

そうなんだよ、いつも朗らかで笑顔っていうのは、相当エネルギーがいるんだ。さんまさんはエネルギーの塊なんだろうね。

でも、僕はさんまさんを含めて、数少ないがそんないつも素敵な表情をしている人っていうのは、人を幸せにするのが好きなんだろうな、と思う。さんまさんは根っからのお人好し、というか、ひとを笑わせ、楽しませるのが、純粋に好きなんだと思う。

朗らかで笑顔という最上級のプレゼント

考えてみると、笑顔って施し(ほどこし)なんだね、人に朗らかに丁寧に接するのも、施すことなんだね。禅宗だったか和語施(わごせ)、和顔施(わがんせ)ということばを聞いたことがある。やさしい言葉を相手にかけること、やさしい笑顔をつくることは、施しだというのだ。

思うに欧米の人々に多く、いつも朗らかで笑顔の人を見つけることが多いのは、キリスト教の影響なのかも知れない。その教えは人に施せということだと理解しているんだけれど。

ハーバードの価値観も”奉仕“

先週朝のワイドショーで、地方の高校からハーバード大学に受かった18歳の高校生のニュースをやっていた。

テレビでは盛んに「この子は頭いい、すごい秀才」と持ち上げていたけれど、僕はそうではないと思ったんだ。

ハーバードを始め、欧米特にアメリカの一流大学は、入学許可基準はいわゆるセンター試験にあたるSATの点数や、高校での成績だけではない。自己アピールの作文ともうひとつ、社会奉仕活動が加わる。そう、ボランティアでどんなことをしたか、が大きな意味を持つんだ。

そのハーバード合格の高校生は、おそらくそうした活動をしっかりやっていたか、自己PRでこれからは社会奉仕があらゆる個人、企業に求められることを力説したんじゃないか。アメリカの高校では当然社会奉仕の大切さを教えるし、実践も行う。

しかし、日本の高校ではそんなことは教えない。ひたすら他人を押しのけてでも、自分だけいい点を取れ、という教育だ。

「いやそんなことは奨励してない」って高校側は言うかも知れないけれど、ほとんどの高校が大学受験意識しているから、生徒は自分の成績だけよければ、ってなる。さんまの高校は、でも、違っただろうけど。(笑)

チューター制度を創れ

僕は日本の高校はアメリカの大学で一般的な、チューター(tutor)制度を作ればいいと思う。できる子ができない子を教えるのだ。

チューターとは家庭教師のこと。生徒が家庭教師役になり、わからない子の面倒をみる制度だよ。アメリカは高校にもあるはずだ。

できない生徒は、先生じゃなく友達から教わるから遠慮なく聞けるし、先生役の生徒はボランティア活動を体験することになる。立派な社会奉仕だよ。

教えることは学ぶことだ。チューター役の生徒は一石二鳥だ。でも「そんなことをさせたら、勉強時間が減って東大に入れない」、とモンスター教育ママやパパからクレームがくるんだろうな。

東大入試に社会奉仕活動を義務化せよ

ならば、東大入試に奉仕活動を入れるんだ。とりあえずチューターにしよう。チューターやった量と質に応じて、それを点数化して、ペーパー試験で取った実際の点数に上乗せするんだ。

東大入試改革が日本の教育改革になるぜ。

そうすれば、日本人の奉仕の精神が強化され、いつも笑顔で朗らかな人が増えるんじゃないか。

でも、施しの精神、奉仕活動って、人に言われてやるもんでもないし、制度化すること自体が、根本からずれている、かもしれない。自然にこの精神が育まれるような社会にしないとダメだね。

高校生のみんなに期待している。

それでは今日も読んでくれてありがとう。

明日また会おう。
                             野呂一郎

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