2022年を占う。今年から「ケアラー」の時代に
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:ケアギバー(ケアを与える人caregiver。ケアラーでも可)の時代がやってきた事実。ケアを与えることの現代的な意味。ケアこそ新しい、最も必要とされている市場だとの理解。あなたが苦労していればしているほど、人を助けるケアの専門家になれる可能性が大きいこと。
ケアが痛切に求められる時代
皆様、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
さて、新年なので、一つ予言とまではいかなくても、2022年を占う的なことをやりましょう。
ヤングケアラーという言葉が昨年、よく聞かれました。流行語大賞にノミネートされたかは忘れましたが、ケアを必要とする家族の世話に追われる若者、という意味です。
アメリカでは、ヤングケアラーという言葉は殆ど聞かれませんが、その代わりに聞こえるのは、ケアギバー(caregiver )という言葉です。昨年2021年に、この言葉はアメリカのメディアにひんぱんに登場するようになりました。
文字通り、ケアを与える人のことで、そして、今年、この言葉が世界を席巻するはずです。
ケアギバーのほうが世界語ですが、今日は日本でなじみがある「ケアラー」という言葉を使いましょう。僕は今年から世界はケアラーの時代にはいると、おもうんです。
この”予言”に力を貸した記事が昨年末でているんですよ。
ケアをする人のケアも必要
それはThe Wall Street Journal2021年12月29日のオンラインの記事で、タイトルがThese Self-Care Strategies Can Help Caregivers Cope With Burnout (ケアラーが燃え尽き症候群になる前に心得ておくべきセルフケア戦略)というものです。
よくわかりませんが、この一文に現代の、世界の現実と問題点が凝縮されているんですよ。
3つのキーワードがここにでているんで、オレ流の解説をしましょう。
1. ケアラー
文字通り、人、つまり自分以外の他人にケアを与える人のことですね。
お世話をする人のことです。
もちろん、皆さんは、そして世の中はこの言葉イコール、コロナ患者のお世話に心身をすり減らしている病院関係者をイメージするでしょう。
正しいです。
しかし、ケアを要する人は、現代において、どんどん広範囲に広がっています。
事業に失敗した、友だちができない、いじめで悩んでいる、精神疾患がある、孤独だ。
そうです、悩んで助けを求めている人は、すべてお世話を求めているのです。その人達を助ける人は、ケアラーと言うべきなのです。
2. 燃え尽き症候群
これは頑張った人が、必ずと言っていいほど苦しむ症状です。
これは、ケアラーが被る心身の異常と言っていいでしょう。
医学的な説明は避けますが、この言葉は企業と人間性ということをテーマに僕が20年前に書いた「HRMとは何か」という本に紹介したことを覚えています。当時アメリカで流行り始めた、経営学用語でもあるのです。
要するに働きすぎることによって、どうしても避けられない症状がこれなのです。
燃え尽き症候群の社会的、経営学的な意味は、「ケアラーの精神的ケアをしないとならない時代」、という意味です。
3. セルフケア
これですこれ、今の時代に最も必要なのは。
ケアラーが、じゃあ、外部に助けを求めようとも、社会的、制度的体制がケアの先進国アメリカでさえ整っていないのです。
このThe Wall Street Journalの記事もひどいものです。
「困った時に電話すべき人たちのリストを作れ」程度なんですもの。
記事のタイトルのセルフケア戦略がこれではお粗末すぎます。じゃあ僕が、アメリカに先立って考えましょう、2022年の初頭にあたって。
あなたも「ケアラーの時代」に参加して世の中を救え
要するに、今年からケアラー時代が始まっているのに、ケアラーが質、量ともに激しく不足している。そして、ケアラーをケアする制度や専門家も必要だというのが基本認識です。
僕の解決策は、あなたが自分のケアラーとしてのシステムを開発せよ、そして売れ、ということです。
たとえば、あなたがITエンジニアだとしましょう。あなたがケアラーできる項目とその内容と方法を紙に書いて下さい。それだけです。
例えばこんな感じです。
ITエンジニア流ケアギブ(care-give)・メニュー
ビジネスとしてのケアラーの可能性は無限大
ケアラーが足りないということは、大きなこれは産業であり、市場だということです。
さあ、二刀流時代、副業の時代、あなたもケアラーとして、開業しませんか。
自分だけができるケアの項目、内容、方法論をこのようにまとめて、適当に😁ネーミングをつければいいんですよ。
それが役に立つ、時代なんです。
ケアを欲している人、つまり何かに悩んでいる人は、爆発的に増えています。
精神科とか、心療内科というような枠じゃとらえきれないのが、現代という時代、特にコロナでケアを必要とする人が爆発的に増えてきました。
お前はどうするんだって?
副業禁止だからできないけれど、もしできるんだったら、経営学専門家としてのケアラーを開業しますよ。
いくらでもできると思います。
そうなんですよ、営業マンのあなただって、会社の大奥に追いやられていてパワハラ・セクハラまがいの仕打ちでやめようと思っている貴女だって、ノウハウを持っているんです。
虐げられた人々こそが、自分だけのすごいノウハウを持っていると思うし、それをまとめて、世の中に提供すれば世界は変わるでしょう。
またグダグダと書いてもいいんですが、新年早々それは皆さんの気分を害すので、今日は「ケアラー元年宣言」という形で終わりましょう。
皆さん、今年もよろしくね。
また明日会いましょう。
野呂一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー