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大谷翔平とアサヒビールの共通点「日本にこだわらない」。

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:日本を捨てろ!えっ?昨日言ってたことと違うじゃねえか?そのとおり。でも、言ってみれば「日本だ」「日本じゃない」は両方正しい。今年はこのアンビバレント(二律背反)的な真理を追う企業や個人が勝つだろう。

アサヒビール社長の「ど真ん中」発言

新年そうそう「日本の年だ」と大声を上げましたが、逆も真なり、です。

日本に、日本人にこだわらないことこそ、世界で成功する、とも言えるのです。

アサヒグループホールディングス社長兼CEO(最高経営責任者Chief Executive Officer)の勝木敦志(かつき あつし )氏は、昨年暮れ経済誌において注目の発言をしています。

https://x.gd/ueqQZ

寿司ビールにはしない。 

「日本のビールです」というマーケティングはしない。

これをやると「寿司ビール」になり成長に制限がかかる。

洗練されて高級感があり、辛口で飲み応えがある側面を価値として伝えたい。 

週刊東洋経済2024年12月28日&2025年1月4日合併号より 

これこそ、解説の必要のない、「ど真ん中の」グローバリゼーション戦略といえるでしょう。

長州力?https://x.gd/752LQ

大谷選手の偉大さは日本人だからではない

一方、米国を代表する一流紙ニューヨーク・タイムズは、こんなことを言っています。

「大谷の成功は、日本人がどうこう、じゃない」と。

https://x.gd/5ndUt

同紙は、1980年代に心理学者リチャード・リアン(Richard Ryan)、エドワード・ディシ(Edward Deci)両名によって提唱された「自己決定理論self-determination theory」を引き合いに出して、こう論じたのです。

「自己決定理論は、はっきりした進歩というのは、結局はその人が積み重ねてきた努力のおかげである。それは、人間が反映するためにまさに必要なものなのである」

ニューヨーク・タイムズWeekly 2024年11月6日  Watch Ohtani and learn (オオタニを観て学べ)より

まあこの理論は言ってみれば「努力のすすめ」であり、努力こそが人類を反映させる根本的に重要なことだ、と説いているのです。

ここには、努力する人の国籍や人種などは、書かれていません。

人間は、素晴らしいパフォーマンスには、文句なく拍手を送り、褒め称えるということです。

大谷選手の50-50は、二刀流に加えて走ることの卓越さも満天下に示しました。

アサヒビールも、大谷選手を見て感化されたのかもしれません。

ビールも、ドライだ、ライトだ、ジャパンだ、じゃないのです。

うまければアメリカでもどこでも、人はうなり、惜しみない拍手を送るのです。

僕も、自らを省みて、こう自分に問いました。

「オマエ、日本って、日本人って看板がなきゃ、経営学者としてやってけるのか?」

「オマエ、プロレスがなきゃ、世間に通じるのかよぉ!」

自ら発した罵声に、縮こまるばかりです。

今年は、僕もオオタニを、アサヒビールを目指したいと思います。

野呂 一郎
清和大学教授


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