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会議の前に「知識」の準備をしよう


「話し合い」はコミュニケーションの基礎スキルだ

高校生の皆さんこんにちは。

さて、高校生の皆さんは夢も大事だが、変化も理解しろといって、時代の変化の話をするつもりだった。でもきのうは、アメリカの世相の変化を引き合いに出し、「親の過剰な期待」についてふれた。しかし、考えてみれば、それは変化じゃなくて、昔からあったことでもあるんだね。

今日は、変化しない話をしよう。

それは偶然、さっき、大人向けの連載で僕が偶然論じたテーマと一致するんだよ。

テーマは最新マーケティングなんだけれど、本当のテーマはもっと本質的なことなんだ。それは「話し合い」ということだ。どんなに時代が変わっても、問題解決の基本は、これだよね。それは誰も反論できないだろう。

話し合いをうまくやるには何が必要だろうか。

それは、コミニケーション能力だ。

話し合いの前に3つの準備をしよう

コミニケーションについては、これまでも、この高校生の連載で何回か触れてきた。

今日はコミニケーションに必要なものとしての、「知識」を考えてみたい。

例えば、何かについて議論し、問題解決をするというシチュエーションを考えてみよう。

3つの段階の知識が必要だ。

1. 現状の知識
2. 問題点の知識
3. 問題解決の知識

もちろん、最低限の知識は関係者であれば誰でも持っているから、素手でつまり、No知識でディスカッションに参加していいんだよ。今日はそれはそれとして、「準備」としての知識について触れたい。

ポイントは「議論に貢献する」だ。

1. 現状の知識について

いま現状がどうなっているか、をみんなで話すんだけれど、どうしても議論はその現状だけに集中するきらいがある。現状を今の時代背景の中で考えてみよう。現代とは何か、例えば:

・コロナで人心が変化している
・世界的に社会正義という価値観が台頭してきている(woke)
・環境、人権、ガバナンス(不正をしない組織)という常識

これを最低おさえたい。

2. 問題点の知識について

問題点を指摘すると同時に、他者、他社に同じような問題がないか調べる。

「うちはこういう問題を抱えていますが、他の例にこんなのがあります」と発言すれば、皆の問題意識を広げることができ、議論に貢献できる。

3. 問題解決の知識

これも予習してこよう。前もって問題解決を用意する。できれば、A41枚でまとめたレジュメ(要約)やパワーポイントのプレゼンを持ってきたら、やりすぎだけれど、一目置かれるだろう。

飛び道具は、海外の問題解決を提示することだ。例えばThe Wall Street Journalから類似の問題をピックアップしてそれを日本語でまとめたものを、プレゼンしたら、それはすばらしい。

なかなか、外国語の資料や文献をわかりやすい日本語でまとめられる人はいない。留学経験者も実はそういう訓練をしていない。

でも、これはすごく重要なスキルだ、とくにこうした何か議論して、問題解決案を出す、というシチュエーションでは。

素手で議論するっていうのは、実は大変もったいない。自分を成長させるチャンスをみすみす逃してしまうからだ。

時間の余裕があれば、上記1から3までに関連する知識を1時間で準備してほしい。

これを習慣づけることで、キミは仰ぎ見られるに違いない。

今日も最後まで読んでくれてありがとう。

じゃあ、また明日会おう。

                             野呂 一郎

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