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プロレス&マーケティング第106戦 チャンピオンベルト・マーケティング入門。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:エクセル世界王者が腰に巻いたチャンピオンベルトがアメリカで話題になっている。WWEの浸透ぶりがうかがえるが、プロレス・チャンピオンベルトの普遍性を思い知らせてくれた。ひるがえって日本のプロレスだが、ベルトにもっと光を浴びせろよ。プロレスならではの芸術品を粗末にしすぎだ。チャンピオンベルトの哲学がなさすぎるって。トップ画はhttps://00m.in/zWtds
エクセル王座って!
知らなかった!エクセルの世界王者がいるなんて・・
そうです、マイクロソフトのExcelの世界チャンピオンです。
これはマイクロソフト社が認定しているのではなくて、Financial Modeling World Cupという団体が認定している”王座”で、ネットの解説によると、エクセルをE-スポーツの映像を借りて、キャラクターをいかに上手に管理するかのプレイを、エンタテイメント風に見せているようです。
参加者はゲームキャラクターのチームを管理し、ゲームの進行に合わせて各キャラクターの経験値やゴールド、キャラクターの武器や知性、ダメージといった数値をトラッキングしていくんです。課せられたタスクをこなすごとに、ポイントが加算されていき、一定時間でのポイントを競う仕組みです。
マーケティング的には、このテーマはゲーミフィケーションです。
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ようするに企業や商品の宣伝から、何から何までゲーム仕様にすれば、注目を集め、下手すると潜在顧客を没入させることができるという考え方です。
スマホがそうですが、知らず知らずのうちにaddict(中毒)にさせるのが、仁義なきマーケティング界の現実ですから、その意味では巧みな手法といえましょう。
しかし、一見エンタテイメントには関係がなさそうな、ビジネススキルの代表であるエクセルを、「見せるエンタテイメント」にアレンジしたところは、なかなかだなと思いました。
プロレスのベルトというマーケティング・ツール
僕が気になったのは、この絵です。
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2024年度王者に授与された、チャンピオンベルトです。
もうこれは紛れもなく、プロレスのチャンピオンベルトですよね!
賞金5000ドル(約77万円)よりも、このほうが価値があるのでは、なんていうのはプロレスファンだけかなあ。
僕はこの絵を見て、「もっとプロレス界はベルトをマーケティングに使えよ」と言いたくなりました。
ベルトは数あれど、プロレスのチャンピオンベルトが一番カッコいいんじゃないでしょうか、ってまた我が田に水を引くようなことを言って・・
ボクシングのベルトは、ヘビー級以外はにあわないですよ、みんな減量でガリガリの腹回りには、しっくりきません。
まあしかし、面白いもので、強い男にこそベルトは似合います。
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上は、ご存知アントニオ猪木とその象徴であるNWFベルトですが、猪木の展示会だけでお披露目は、もったいないですよね。
もちろんレプリカとかもあるし、20数万出せば本物も作ってもらえます。
本人が不在でも、ベルト撮影会でもやればいいのに。
でも、今のファンがそれを望んでないからできないのかな。
ベルトの権威もなくなり、王者たちもベルトにふさわしくないもんな・・
なつぽいに似合わないベルト
プロレス中継は、ほとんどベルトを見せませんよね。
タイトルが乱立しているわりに、じゃあスターダムの白いベルトやら、ハイスピード選手権ベルトなどのはっきりしたイメージを持っているファンは少ないのではないでしょうか。
もっとベルトをフィーチャーしろよ。
下は「なつぽい」が保持していた、ハイスピード王座のベルトですが、もっと可愛くすればいいのに。
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女子が「こんなカッコいいベルトほしい!」と思わせるデザインにならないかなあ。
女子は一生懸命魅せるコスチュームにこだわり、気合を入れてきてるのに、ベルトが負けているのではないでしょうか。
将来、プロレス版殿堂兼博物館でもできれば、そこに飾られる運命にあるベルトです、もっとこだわれ、と言いたいですね。
イメージは、プロレスファンじゃなくても、その芸術性に魅了されて、盗難事件が起こる、そんな感じです。
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ジュニアのベルトでも、そのあまりのキュートさに、岩谷麻優が「挑戦したいっ、あのベルト欲しいっ!」とガチで挑戦を申し出る、そんなシーンが見てみたいです。
1億円ベルトがプロレス界を救う
とにかく、人間ばなれした存在感を誇るレスラーが巻くベルトの価値を上げろ、と言いたいですね。
プロレスのチャンピオンベルトは、プロレスの象徴であり、レスラーしか似合わない芸術品なのですから。
ダイヤを惜しみなく散りばめた、1億円のベルトを創りましょう。
それがマーケティングのみならず、プロレス界全体を爆上げするでしょう。
野呂 一郎
清和大学教授