AIが知的創造で人間を超える日。
この記事を読んで高校生のキミが得られるかもしれない利益:コンテント・マーケティングとは何か。急速に進むAIの知的創造能力。機械と人間はすでにクリエイティビティの分野でバトルを繰り広げつつある現実。
コンテント・マーケティングの時代
コンテント・マーケティング(content marketing)とは、グーグル検索で上位に来るようなコンテンツ(記事)をAIを使って作り、それを売ることを意味する。
いや、もうこれはすでに現実だ。
最近、企業家の間でこういう問答がある。
「人間の手になる製品とAIが作った製品、どちらを選ぶか?」
「売れる方だ。誰がどうやって作ったかなんか、関係ない」
要するに、ロボットの作った創作が、加速度的に品質を上げているんだ。
The Wall Street Journal電子版2022年月12月号は、「この見出しはロボットが書いたかどうか分かる?Can You Tell Whether This Headline Was Written by a Robot?」のタイトルで、すでにコンテント・マーケティング、つまりロボットが書いた記事が現実になっていることを報じている。
AIが生み出したコンテンツは、コンピューター・クリエイティビティ(computational creativity), 人口クリエイティビティ(artificial creativity )もしくは 発生AI(generative AI)などとすでに様々な呼び名で呼ばれている。
AIの創造物が売り物になっている証拠だ。
AIが作った新聞を読む日
人工知能が作る製品やサービスの是非を論じた書「Deep Fake」の著者ニーナ・シックさん(Nina Schick,)さんによれば、2025年もしくは2030年までにインターネット上の90%のコンテンツはAIが自動で作ったものになると言う。
そしてそれらの情報はご丁寧に、あなただけに向けたメッセージを送ってくる。電子的ワン・トゥ・ワン・マーケティングだ。
もちろん、これは今もすでに珍しくないが、いわゆる情報のパーソナライゼーション(特定個人仕様)が加速化するというわけだ。
AIでテキストから映像や動画を創る技術も、現実だ。
小説を創るAIなどが話題になったのは数年前だが、今はもっと賢くなっている。
小説家が作品の仕上がりをスピードアップさせるために使うことも、もう当然の流れになっている。
これからは、AIによる創作サービス(content-generation service)が、大きな流れになるだろう。
実際アメリカでは、この分野の起業が目立ってきている。
AI創作の欠点
それはフェイクをいくらでも作れることだ。
前述の書、「ディープフェイク」はまさにそれを説いている。
特に戦争など有事の際に、フェイクニュースがあふれるなんてことが容易に想像される。
信頼性という部分では、諸刃の剣なのは避けられない。
しかし、冒頭に述べたように、AIがつくったものを市場が受け入れれば、それは瞬く間に広がる可能性がある。
例えばAIが作った新聞。
情報をちょちょっと入力すればあっという間に記事が完成、人間が書いた記事より読んで面白ければどうなる?
記者は要らなくなる、かもだ。
キミはどうすべきか
いままでAIvs人間の議論は、人間の肉体的な動作をどれだけAIが代替できるかに集中していた。
機械的な動作、運転、情報収集、調査など。
しかし、今やAIは知的創造の分野で人間に本格的に挑んできた。
AIが知的創造で人間を超えるXデーは、すぐそこまで来ている。
いや、もうすでに来ているのかもしれない。
キミはどうする?
今日も最後まで読んでくれて、ありがとう。
じゃあ、また明日会おう。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー