学者の「理論」よりあなたの「仮説」。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:仮説こそが本物だ。なぜならば、そこにチャレンジと試行錯誤があるから。動こうともしない立派な理論より、あなたの思いつき=仮説のほうが尊いのは、経営学とは「変化」を研究する学問であり、「動かない理論」より、「動く仮説」のほうがより経営学の考え方に近いからだ。トップ画はhttps://x.gd/uRbAV
仮説の重要性
昨日の記事で、拙い仮説を紹介しました。
僕は経営学で最も大事なのは、仮説を立てて実行することだと思っているんですよ。
仮説とは証明されてない、「それで求める解決ができるかもしれない」考え方です。
仮説の反対概念は、「理論」です。
世間は理論をありがたがって、時に奉ります。
まるで水戸黄門の印籠のように、学者は「これが目に入らぬか!」と理論を掲げ、信じないものを脅します。
しかし、経営理論と言ったって、経済理論もそうですが、自然科学と違って実験ができないのですから、そして対象が自然現象ではなくて、人間に関してのものなのですから、そもそも絶対的真理というには無理があります。
百歩譲ってその理論に理があったとしても、それはTPO(Time適切な時期、Place適切な場所、Opportunity適切なタイミング)をわきまえないと、効果がないことも明らかです。
PDCA理論のウソ
例えば、PDCAサイクルという経営理論がありますよね。
Plan計画して、 Do 実行して、Check 結果や経過をチェックして、Actionうまく行かないところをやり直す、という一連の経営サイクルのことです。
これを、今だに金科玉条の経営の真理のように言う上司がいます。
でもそもそも、まず世の中の変化を見極め、1年後、3年後、10年後の市場がどうなっているかを見定めないと、計画なんて立てられないですよね。
実行って言うけれど、その前に誰にやらせるか、どうやるかを考えなくてはならず、人材管理とか市場調査とかが必要ですよね。
チェックっていうけれど、どの数字を見て、どう判断するかは、相当の能力が必要です。
やり直すって、計画、実行、チェックってプロセス自体が難しいのに、また同じことをやるんですか、やれるんですか、って話ですよね。
結局経営理論などとしかめつらしくしているけれど、PDCAに限らず、それを運用するものの技量がなければ、絶対にうまく行かないし、理論自体がそもそも破綻している、つまり「ツッコミどころが満載」なことが多いのです。
また、これは、経営理論に限りませんが、世の中の営為はすべて”賞味期限”というものがあり、その期間に売ったり、買ったり、処理したりしないと、利益を生みません。
誰かが証明するのを待っているうちに、仮説の賞味期限が過ぎ、あなたはチャンスを失ってしまうのです。
さあ、急いであなたの仮説を市場で実行しましょう。
経営学の真髄とは仮説である
経営理論とは証明されていることが条件、と言いました。
じゃあ誰が証明したのか、仲間の学者か、学会か、それとも世間か。
いずれにせよ、自然科学的な実験を通じて証明できないのであれば、証明なんて「なんちゃって」に過ぎません。
それよりいいことを教えましょう。
そうなんです、「仮説」をやっちゃえ、ということです。
仮説は、偉い学者が唱えたことでもなく、お上が証明したことでもない考えですが、「理論」より正しくて、実践したら、とってもいいことがあるかもしれません。
この僕の考えと、全く同じことを言っているお方がいるんですよ。
僕の言うことは信じられなくても、この人の言うことは皆さんも信じていただけるのではないでしょうか。
以上、仮説をたて、実行することのススメ、でした。
野呂 一郎
清和大学教授
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