日本がダメなのは「夏のせいかしら」。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:日本の夏の恐ろしさをあなたは知らない件。環境がいかに能力に影響を与えるか。「いっそのこと、日本を離れるか」と、考えるのもありかも。トップ画はhttps://qr1.jp/x5aSOD
渡部昇一先生の箴言
名著「知的生活の方法」を書かれた、故・渡部昇一先生の一言が、今更ながら身にしみます。
それはこういうセリフです。
「日本の夏は仕事にならない」。
これは彼が留学でヨーロッパやアメリカなどを回り、日本の夏がいかに不快で、勉強や研究に適さないかを痛感したあげく、発した魂の言葉なのです。
その頃は日本にクーラーなるものはなく、氏はクーラーが発明されて助かったというようなことを書いています。
しかし、クーラーの有無に関わらず、渡部先生は、日本の夏は知的生活には不向きである、ことを力説していたことを覚えています。
知的生活に致命的なハンディ
この本を読んだのは、40年くらい前ですが、そのときはこの記述をさして重要だとは思いませんでした。
しかし、それから数年して、アメリカに留学して、日本の夏の恐ろしさを痛感したのです。
僕が赴いたのはまず南部のジョージア州で、そこは日本顔負けに夏は熱く、蒸し暑いことで有名でした。
しかし、暑さはともかく、蒸し暑さはそれほどでもなく、日本の夏に比べると過ごしやすいのです。
その後、ウィスコンシン州に移りましたが、そこでの夏も快適とまでは言えませんでしたが、蒸し暑さはなく、日本の夏に比べて遥かにしのぎやすかったことを覚えています。
僕らは知らず、日本をダメにしているのは、この蒸し暑さなのです。
グテーレス国連事務総長が、「地球温暖化じゃなくて、地球沸騰化だ」と言っていますが、蒸し暑さというおまけが付く日本は、最も被害が大きいと言えるのです。
特に渡部先生が言うように、日本の夏は知的作業には、向きません。
データはないと思いますが、それでも日本はクーラーが会社や学校、家庭に導入されるようになってから、経済成長が違ってきたのではないでしょうか。
逆に冷房が社会に取り入れられる前は、日本は本来発揮されるべき様々な力が封印されていた、と言えるのです。
夏のせいかしら
夏があるおかげで、僕もあなたも、本来の能力は影を潜め、本当の実力より2,3割、いや下手したら5割くらい減、なのです。
だって、冷房があったって、外に出れば湿気と熱波でグダグダであり、職場や学校での生産性など上がるわけないからです。
友よ、あなたは本来もっともっと優秀で有能なのです。
でも、日本に生まれたおかげで、この夏のせいで、今ひとつ爆発できてない、かもしれないのです。
信じるか、信じないかはあなた次第です。
そんなあたなに、この昔の歌を贈りましょう(笑)
野呂 一郎
清和大学教授