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就活生へ、面接にはこの問題にだけ備えておけ。
この記事を読んで大学生のあなたが得られるかもしれない利益:企業面接、公務員試験面接に絶対出るこの質問。備えておけば内定確実だ。働くものはすべてアーティストであるという真実。
就職面接にはこれしか出ない
これしか聞かれないよ、おそらく。
それは、こういう質問だ。
「キミはAIをどう使いこなすつもりか」。
答えは以下の二択だ。
1つめの答え:「あらゆる社内文書も企画書も、PR動画もチャットGPTと関連ソフトを使って、チャッチャと短時間で作れます。」
ポイントは、AIが作った作品を、私がどう手直しするか、です。
AIはまだ事実を知らなかったり、文脈を読んでなかったり、論理や言葉遣いに難点があります。それを私が直すことで、実務に使えるものにできる自信があります。
2つ目の答え: AIは人間の創造性を奪い、アウトプットの差別化をできにくくする、言ってみれば「馬鹿製造器」ですから私は使いません。
そうだ、キミの答えはAIを使いこなす派か、完全否定派のどちらかだ。
もう少しこの2つの言い分を検証しよう。
AIを使いこなすカギは編集能力
いまいわゆるチャットGPTに代表される生成AIは、すでに使われている。
最近の新聞社のアンケートでも、6割の企業がこれを積極的に使うと答えている。
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だから大学4年のキミが入社する頃には、誰もが使っている、という状態になる可能性がある。
クリエーター的な仕事であれば、台本、脚本、企画書などのあらすじや構成にAIを使うことになる。
普通のサラリーマンだって、ブレーンストーミング的に、つまりアイディア出しに、とりあえずチャットGPTに尋ねてみる、という使い方をする。
若手だからITは得意だろうと見込まれて、「我社のPR動画を創ってくれないか」と頼まれることになろう。
その時はキミは、いまはやりのtext to videoというソフトを、AIソフトと併用して駆使し、動画を作るのだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1687268166755-tjB3HloA6Y.png)
なにせ、ソフトにキーワードを打ち込めば、動画まで出来てしまう、AIはすでにそのくらいのことができるのだ。
動画づくりは台本、脚本を書き、画を作り、音楽を挿入する。それらをAIは高速で行うことができる。
タイパつまり時間効率のよさを追い求めるz世代は、これに飛びつくことは間違いない。
しかし、そうやってAIに任せてできた製品が、使えて、売れるものになるという保証はまったくない。
一応、カタチだけを高速で仕上げることができるってだけだ。
これを実際に社内で使ったり、社外に販売するとなると、ある一つの動作が必要なんだ。
それは、編集作業、だ。
AIが作った枠組みを、てにをは、から絵や写真や音楽の選択までチェックを入れていく作業だ。
しかし、これができるためには、自分である程度の完成度を伴う定型的な書類を書く能力が必要だ。
つまり、自分で企画書を書けないキミが、AIが書いた企画書を直せるわけがないだろ?
だから、仮にAIをチャッチャと使いこなして企画書を短時間で完成させられるとしたら、論理的な文章を書く力、仕事の経験、常識、専門知識、時事問題の知識が求められる。
つまり、総合的な教養が必要なんだ。
採用担当者がキミに、「キミはAIをどう使いこなすつもりか」という質問の狙いは、まず、キミが、僕がいま説明したような、AIの本質を理解しているかどうか、だ。
ポイントは間違いなく、編集能力がなければAIが提示するプロダクトはゴミだ、ということだ。
もう一つは、「お前に本当にAIを使いこなせる実力があるの?」ということなんだ。
それにたいして、キミはYesといわなくてはならない。
つまり、総合的な学習を4年間しっかりやって、AIに足りない部分を補える教養を身に着けました、と自信を持って、言わなくてはならないのだ。
AI不要論もアリ、だ
もう一つの答え、AI不要論のポイントは、「差別化」だ。
結局企業が常にやらなくてはならないことは、「差別化」につきるわけよ。
経営学、コンサルの目的も、同じだ。
しかし、AIを使ったら最期、差別化に必要な「考え抜く力」、考え抜くプロセスで得られる気づきというお宝を自ら放棄することになるんだ。
単にルーティン的に、企画書とか、脚本とか、台本を書くんならいいよ。
適当に出しとけっていうんで、社内も社外も納得するなら、それはいいよ。
AIで効率化、時間の短縮ができれば、それでいいのかもしれん。
でも、企業っていうのは、その一挙手一投足が価値を生まないと、長い競争には勝てないんだ。
クリエイティブ、つまり差別化勝負なんだって!
だから、企画書はチャットGPTなんかにやらせずに、自分で調べて、並べるべきことばや表現をいくつかの中から選択し、上司に見せてアドバイスを貰ったり、自分で調べた事実をもとに独自の解釈を付け加えたりして、つくらないとダメなんだって。
時間がかかったって、価値が生まれればそれが企業のレガシー(積み上げられる財産)につながる。
目先のタイパなどに目を奪われて、ゴミのような企画書を大量生産したところで、何の意味があろう。
企業っていうのはね、人を教育して、育てる学校なんだよ。
一見ムダな時間のかかる知的作業を繰り返すことで、人材は成長するんだって。
text to videoアプリとやらで、たしかに企業の宣伝動画は、30分で作れるよ。
でもそんなのはガラクタに決まってるし、キミが立派な教養で手を入れたって、平凡なツマラナイTikTok ができるだけだ。
従業員という従業員は、アーティストなのさ。
つまり価値を生む芸術家なんだ。
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公務員だって、会社員だってそうだ。
しかし、それに気がついてない企業、企業家が多すぎる。
チャットGPTなんかを取り入れようとする企業らは、みんなそうだ。
それやったら組織が急にバカになるって、わっかんないのかなあ。
さあ、キミの答えは1か2か、どっちだろう?
ふふっ、実は今日のネタは、どっかの大学できょう、僕が
学生相手にがなってきた内容を再現したものなんだ。
勝手な熱を吹いていたものを、noteのネタにしてしまった。
でも、野球部のT君の熱い眼差しが、僕を射ったなあ。
T君だけでもそんな目をしてくれて、やりがいがあったよ。
それじゃあ、大学生のみんな、就職面接グッドラック。
まあ世の中じゃ、ITの次はAIとか言ってるから、かなりの確率で
この質問は出るよ。
今日も暑かったね、明日も熱中症に気をつけてね。
学生にお水をもらって飲んだ、
野呂 一郎より
![](https://assets.st-note.com/img/1687275117323-Nim2t9punO.png)
清和大学教授