マーケティングのニューウェイブとしての「シンクロニシティ」。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:洋楽衰退の真の理由。シンクロニシティとは何か。なぜ、シンクロニシティがこれからのマーケティングの牽引役になるというのか。自由な精神こそがこれからのマーケターの最大の武器になるという暴論。
この世に偶然はない
今日は世界7大マーケティングの最後のトレンド、AIがお客様の経験価値を爆上げする、をやる予定だったのですが、ちょっと解釈が難しいなあ、まとめるのが難しいなあ、と思っている時、ちょっとおもしろいネタが出てきました。
そんなわけで、最後の結論へのつなぎとして考えた、今日のお話はシンクロニシティ、です。
そうなんですよ、何度か、この連載でシンクロニシティのお話をしています。
シンクロニシティとは、かの心理学の大家、ユングが提唱した概念で、共時性とも呼ばれます。
定義はいろいろですが、
偶然とは到底思われない2つの出来事が、ほぼ同時期に起きた現象、
としましょう。
2つの出来事はとても偶然とは考えられず、そこになにか(超自然的な何か)が介在しているのではないか、と思われるような出来事が、シンクロニシティなのです。
CCRを語ったのは偶然ではなかった?
来たんですよ、それが最近。
1週間くらい前に、この連載で、「洋楽を復活させるためには、音楽評論というジャンルを復活させろ」と主張しました。
昨日、日経新聞読んでいたところ、まったく同じことを主張している記事に遭遇したんです。
記事の一部を、少し要約しながら引用します。
問題は次の一節です。
僕は驚いたのです。「日経の記事と僕の駄文を比較するなどは論外だけれど、この日経新聞の記事は、僕が言っていることとまったく同じじゃないか」、と。
Noteを書いた直後に、まったく同じ内容の記事を、商業メディアで見た。
これこそ典型的なシンクロニシティ、といえるでしょう。
シンクロニシティの原因
なぜ、シンクロニシティが起こるのか。
さて、スピリチャルはもういいよ、そう思ったあなた。
そうじゃないんですよ、マーケティングのお話です。
新しいマーケティングの要諦は「最高の経験を提供すること」
結局、世界7大マーケティングトレンドって、最後までやってないけれど、あえてここで申し上げると、
「お客様と製品・サービスとの出会いと交流という”経験“を最高のものにする」
っていうことです。
そして、そのキーワードは「インクルーシブ&多様性」、なんです。
でも、それは差別化された経験でなければなりません。
そのためには、いろんなアイディアが必要です。
理詰めの考えは、もう枯渇しています。
データや論理は、世界7大トレンドでも証明尽くしているし、AIやビッグデータも当たり前になっています。
差別化の最後の砦は、非常識、なのです。
シンクロニシティは、単にその非常識の一つにしか過ぎません。
言葉を変えると、「自由」です。
これからのマーケティングは、論理と冷徹なデータ&分析を基本としながらも、お客様を驚かせ、笑わせ、共感させる”人間力“が決め手になるのです。
その根源が自由、なのではないでしょうか。
シンクロニシティが科学か、エセ科学か、そんなことはどうでもいいのです。
でもね、人間性=精神性の時代ですから、この分野はマーケティング的に見ても非常に面白いと思いますよ。
今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
じゃあ、また明日お目にかかるのを楽しみにしています。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー