現場監督とは?オシムの遺言「中村より中田」の意味。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:現場監督とは何か。中田英寿vs中村俊輔どちらがチームリーダーか。オシムの「現場監督論」分析。
事件は現場で起こっている
現場で感じる直感より、AIを信じるのはアホ、お前はそういいたいんだろう?
「まあね」(田辺さんの口調で)
さて、今日のテーマは昨日に続いて、「現場」です。
知人がこの記事を見て、「うちは三現主義だから大丈夫」というコメントをくれました。
確かに。
古い刑事ドラマで言い古された、「事件は現場で起こっている」のですよね。
昨日、ちょっとしたシンクロニシティがありました。
大学のスポーツマネジメントの授業で、中田英寿特集をやったんですね、サブテーマは「現場監督としての中田英寿」でした。
授業では、オシム元日本代表監督の「司令塔としては中村俊輔より、中田英寿のほうが上」というコメントを取り上げ、彼の言葉をリーダーシップ論から解説したのです。
そうしたらその日の夜、テレビで「中村俊輔特集」をやっていたんです。何たる偶然、noteで現場の話をしていたら、授業でも現場、そしてテレビでもそれにまつわる例が出てきたわけです。
これは今日のnoteでお話しなければ、そう思ってこれから拙い論を展開しますね。
中田英寿がピッチ上の監督と言われる理由
サッカーほど、瞬時に局面が変わり、監督が描いたゲームメークがうまくいかないスポーツはありません。
必然的にピッチ上の最高実力者で、勝利に最も貪欲なものがピッチ上のチームリーダー、言葉を変えれば「現場監督」になるのは自然の流れです。
中田英寿と中村俊輔、その代名詞が彼らの突出した能力を物語ります。
キラーパスとスルーパス。どちらも同じです。最適のタイミングで、もっともゴールの可能性があるパスを出す力を持つ二人。
しかし、中村俊輔にはもう一つの代名詞があります。それはプレイスキッカー、フリーキックの名手、です。それも世界レベルの。
横浜マリノスでJ最優秀選手、その後7年間イタリア、スコットランド、スペインで腕を磨きました。
レッジーナ、セルティックFC、RCDエスパニョールで活躍。Jに復帰後は古巣・横浜F・マリノスでキャプテンを務めました。
技量とキャリアは申し分ありません。
一方の中田英寿は、ピッチでのリーダーシップが際立つ選手でした。キラーパスはスルーパスより上位概念、味方を動かすパスの精度は、中村俊輔より上だという評価もあります。
以下、授業のファイルですが中田の能力をまとめてみました。
僕はここでサッカーファンの皆様に、えらそうに中田vs中村の技術論をぶちたいわけではありません。
現場監督とは何か、を考えてみたいのです。
そのヒントは、故・オシム元日本代表監督のこの言葉にあります。
「確かに俊介はすぐれた司令塔だが、中田のほうがリーダーとしてすぐれている」
この言葉は、チームを勝たせるパスの質が俊介よりいい、という意味に取る人もいるでしょう。
ちなみに、オシム監督のサッカー観と日本代表チームをひきいる戦略
とは以下でした。
現場監督は個人技はいらない?
今日のテーマは、現場監督とは何か、ということです。
サッカーファンの皆様は、どう考えますか。
僕は中田vs中村どっちがいい司令塔という問いには
こんな答えを持っています。
すぐれたゴールハンターとすぐれた司令塔は、矛盾する。
例えば、この映像を見ると俊介のプレイスキックを含めた個人技は、アーティスティックだと思います。
当然彼もそれは意識しているし、それを見せたいと思うんです。
ゲームメイクももちろんできるし、何せ稀代のスルーパス配給者です。
でも、個人技の天才だから、意識はチームのマネジメントに行かないんじゃないか。
いやそんなことを言うと俊介ファンには、お前は何もわかってない、ナカタより数段上のチームマネジャーだ、と怒られると思うので、このくらいにしておきましょう。
現場監督とはどうあるべきか、皆さんのヒントになれば幸いです。
今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
では、また明日お目にかかるのを楽しみにしています。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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