自分を変えたいんだったら、エレベーターボーイを買ってでろ
エレベーターボーイの正しい手順
今日の積極性は(笑)「エレベーターではボタン係を買って出ること」だ。これも日本人はできない。やり方を説明しよう。
1. エレベーターが来たら中に入り、ボタンの前に立つ。
2. 開ボタンを押したままキープし、利用したい人全員を入れるようにする。5m先で手を振っている人がいたら入れるが、10m先の人は入れない。待っている人、乗りたい人の急いでいる状況をその場の空気でいち早く把握し、そこは適宜判断する
3. 同時に「何階ですか?」と声をかける。何も言わずにボタンに手を伸ばす人が大半なので、ボタンの前の空間を作っておく
4. エレベーターが止まった階で開ボタンを押したままにし、降りるべき人が降りたかを確認し、閉ボタンを押す
5. 自分が降りる階の扉が開いたら、そのまま開ボタンを押して、自分以外の全員降りたことを確認の上、自分が最後に降りる
自然にこのような形で、エレベーターボーイ/ガールになったことのある人もいるだろう。ポイントは、ボタンのコントロールをキミがやり、まず先に他人を降ろし、最後に自分が降りる。そしてその間の安全の確認することだ。
レディファーストでなく、自分ラストの精神
降りる人が女性だったら、結果的にそうなるが、女性だけではなく、自分以外の人すべてを優先するということだ。
「レディ・ファーストって逆差別だよな」という人がいる。一理あるが、常に自分より他人を気遣うというマナーだと考えたい。エレベーターボーイを買って出る精神とは、レディ・ファーストの精神というより、「自分ラスト」の精神ではないだろうか。自分はあくまで、自分以外の全員の安心を確かめて、最後に降りる、という、利他の精神だ。
安全管理を買って出るという積極性
結構この即席のエレベーター・ボーイは喜ばれる。特に急いでいる人、大きな荷物を持った女性とか、障害をお持ちの方などから。エレベーターは結構危険だ、挟まれたりするし、我先に降りる人がいると思わぬケガをする可能性があるからだ。
そこにベーター臨時管理人があらわれて、乗降客のお世話を買って出る。これはまさに親切を行うことに他ならず、自ら人の役に立ちたいと志願し、それを実行にうつすこの行為は、積極性そのものであると言えるだろう。
ただ、すべては状況判断だと思う。最後に入ってきたらトビラの前にポジションがあるわけだから、ドアが開いたらすぐ降りるべきで、自分が降りずに「どうぞ」とやったら混雑したエレベーター内でドミノ倒しが起きかねない。すぐ降りるべきだろう。
大事なのは、常に他者を優先するというスピリットであって、ただそれよりも状況判断が優先することは頭に入れておくべきだろう。
エレベーターボーイやるとキミが変わる
僕はリーダーシップ訓練にこのエレベーターボーイ/ガール訓練を取り入れたらどうか、と思うんだ。実戦でやってみるのだ。パフォーマンスの判定員も同乗する。いろんなシチュエーションがでて来て、その都度最適行動を取れるかどうかをチェックする。
リーダーシップ訓練などと言わなくても、これを日常生活で実行すると、絶対にキミの積極性のパワーアップになるよ。それは保証してもいい。内向的だった性格が、外交的になる。人から何か与えられるのを待っている性格が、自分から取りに行くように変わる。絶対だ。
このエレベーターボーイの積極性の巻は、比較的やさしいが、キミはこういう応用問題を出してくるかもしれない。
目の前で暴漢が女性相手に暴れていたら、どうするか。相手は手にナイフを持っている。
助けるのが積極性か。明日一緒に考えよう。
今日も読んでくれてありがとう。
野呂一郎