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レゴの社長が「環境問題で大泉洋みたいにボケてくる件」
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:サスティナブルの本当の意味。環境問題で最も重要な概念、それはコスト。レゴの代替部品問題はその規模から言って気候変動問題に大きな影響があるという事実。レゴ社長のボケが地球にとって笑い事じゃないという真実。
レゴ社長と大泉洋のボケ方
いま、めったに見ないNHKの大河を見ているんですが、源頼朝を演じる、大泉洋。半分ボケているような演技がいいですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1643546442323-UiVRA4psxG.png)
大泉洋といえば、この間新解釈・三國志の劉備役でもよかったですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1643546481167-b5UGlfsRsG.png)
彼は普通に演技しても、コミカル感があって、天性のキャラクターの強さを感じます。
さて、今日の話は、レゴなんです。
そうです、あのブロック積み木の王者、レゴです。
ビンゴ、ですよ、昨日話していた環境問題からスピンオフした話題です。
読者がこんな質問をくれたんです。
「環境問題の話だけれど、ヨーロッパ人にとってソウルフードならぬ、ソウルトーイとも言えるレゴはどうなのさ?」
読者は、もちろん、「レゴはサスティナブルなの?」という直球な問いも投げてきました。
いろいろ調べていたら、QUARTZ2019年6月7日号に、そのへんのことが書いてあったので紹介しますね。
えっ?大泉洋とレゴと何の関係があるのかって?
いや、なんか、レゴの社長って、僕に言わせると大泉洋にボケ方が似てるんですよ。
でも、このボケ方って、今後の世界に非常に大きな問題を提示しているんです。
だから、今日は、レゴと大泉洋を、大河を結びつけますよ😁
行動主義を示したレゴ
昨日は企業は環境問題に対して、スローガンじゃなくて、行動で示せ、じゃないと消費者は共感してくれない、と申し上げました。
逆に積極的に社会に向けて行動し、他者にも呼びかけ、環境運動している非営利団体に寄付でもすれば、一夜にして株価は100倍上がる、と言いました。(言ってない(笑)
レゴはその点、行動主義だと思うんです。
同社は実際に1億5000万ドル(170億円)を拠出して、新しい積み木の原材料を使って新しいレゴを作る研究開発センターを立ち上げたんですからね。
そこまでは拍手喝采じゃないですか。
でもCEO兼社長のジョルゲン・ビッグ・ナッツトープさん(Jorgen Vig Knutsford )は、なんかこの発表に続いての会見で、大泉洋みたいなことを言ってるんですよ。
![](https://assets.st-note.com/img/1643546589454-WKBuOLYUhz.png)
QUARTZの記事をそのまま載せても面白くないので、ちょっと大泉洋が、三國志で劉備役をやった感じで再現してみますね。
レゴCEO、雑誌記者と一問一答
記者:「大金を積んでサスティナブルな原材料を使って、新しいレゴを作るわけですが、どんな材料?」
レゴCEO:「知らない。」
記者:「知らないって、あんた?」
レゴCEO:「今のうちが使ってるレゴの原材料がサスティナブルでないのは、知っている」
記者:「そんなの誰でもわかってるわい!」
レゴCEO:「誰かが言ってたんだけれど、うちの会社って、プラスチックの生産では年間ギネス新記録出したんだぜ!」
記者:「聞きましたよ。レゴのプラ積み木をタイヤに換算すると、例えてみると、レゴってブリジストンを抜く、世界一のタイヤメーカーだって!」
レゴCEO:「すごいだろ?」
記者:「そうじゃなくて、ほんと、サスティナブルな部品は見つかってないのか?」
レゴCEO:「はっはっつは、じゃあ、お主は、サスティナブルの定義ができるのかな?」
記者:「生分解性とか、石油由来製品じゃない、ことでしょ?」
レゴCEO:「いや、それは表面的なことに過ぎない。我々が考えるサスティナブルな原材料は、以下の3点だ。
サスティナブルなレゴブロックの条件とは
1. 原料の組成がサスティナブルなこと
2. 原料の出自。原料がどこから生まれてきたか。サスティナブルな生まれでないとならない。
3. 原材料がその命を終えた時、何が起こるのかわかっていること。例えば生分解性のように環境に無害に溶け込めるのか、リサイクルした時に環境に害がないか等々。
コストを無視している環境論議
どうでしょうか皆さん、3は特に大事ですね。
サスティナブルって言いますけれど、経営学的に言えば、まずコストとベネフィットを考えないとならないと思うんですよ。
地球温暖化、気候変動の解決は、プラスチックを生産しないこと、これが果たして正しい解なのでしょうか。
コスト計算は、世界的なレベルで誰が計算をしたというのでしょう。
コストは、手間がかかるということもコストです。
これを考えると、経営学も環境問題に一枚噛みます。
でも、コストに関するそんなデータはどこにもないのです。
レゴCEOの言うように、サスティナブルの定義はそんなにカンタンなものではありません。
懲罰インセンティブを発動させろ
レジ袋を有料化するよりも、僕はインセンティブを変えたほうが、プラゴミが減るんじゃないかと思うんです。
それは、袋を捨てることに罰金を科すことです。
インセンティブはこれをしたら得をする、だけじゃなくて、これをしたら罰されるというのもあります。
マイナスのインセンティブは日本には馴染みがないけれど、罰するインセンティブを導入したほうが、海にレジ袋が大量放出されず、ウミガメたちが苦しい思いをしないのではないかと考えるのです。
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インセンティブは経済学の領域です。
経済学者も、そして高校生のキミも、プラスとマイナスの両方のインセンティブで、是非この問題を考えてほしいと思っています。
でもでも、結局この問題も、議論しなきゃ埒が明かないよなあ。
やっぱり、議論をさせない学校教育が、結局地球を潰すのかぁ。
でも、高校生の皆さん、家庭で議論しようよ。
僕も皆さんと議論して、ちょっと今日気がつきました。
レジ袋、ウミガメが食べられるようにすればいいのか、って。
今日も最後まで読んでくれてありがとうございました。
じゃあ、また明日会いましょう。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー