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ブランドがないミントの運命は悲惨だ

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:ブランドとは何か。サンプル配布の正しいやり方。マーケティングはブランドであるという神様・コトラー箴言の意味。

誰も受け取らないミント

今日、木更津で行われるあるセレモニーのオープニングに来賓として呼ばれたので、新宿のバスターミナルからバスに乗ろうと新宿駅を降りたのですが、交差点で何やら配ってます。

どうせあのコンタクトレンズのチラシに違いない、と思ってスルーしたのですが、配ってる女性があまりにやる気がなさげなのが気になって、振り向いてちょっと見てたんですよ。

女性のジャンパーに「mint」って書いてあったんです。

あ、そうか、ミントのサンプルを配ってるんだな、とわかり、今度はこちらから声をかけてサンプルをもらったんです。

僕はこのミントサンプル配布の光景を見て、気がついたのです。

「考えてみれば、ミントってどれもブランドができてないな」、と。

ブランドとは何か

ブランドというのは、あなたの意識に「あっ、これは⚪⚪だ」という条件反射が生まれる製品のことです。

ブランドが確立されていれば、その一部を見せただけで、消費者はそれが何だかわかります。

そのネーミングでも、デザインでも、キャッチフレーズでも、あなたはすぐに反応します。

例えば、これ。

ご存知、キョロちゃんです

これだけでも、「森永チョコボール」と消費者に気づいてもらえます。

「永遠の5歳」。あ、これは違いますね。チコちゃんか(笑)

そうです。キョロちゃんはキャッチフレーズがないですね。
これはもったいないな。

ミント製品は、いくつかあるけれど、あなたが指名買いをするミントって
あるでしょうか。

チョコならありますよね。

ゴディバとか、明治とか、森永とか。

僕はミント業界って、サンプル配りをする前に
まずブランド確立を考えるべきじゃないか、と思うんです。

筆者

ブランドとは、何を強調すべきかの戦略のことです。

おいしさなのか、安さなのか、個性なのか、なにかのメッセージなのか。

それに基づいて、ネーミング、パッケージ、シンボルカラー、キャッチフレーズが決まり、それが消費者に浸透し、ブランドになるんです。

企業はまずブランドを確立することを考えよ

でも、どのミントメーカーも、ブランドに値するミントを創り得ていない。

だから、新宿あたりで、やる気のないプロモーションをやらなくちゃいけないんですよ。

もしブランドが確立しているならば、こうなるはずです。

ロゴのついたTシャツを着ていたはずです。
ミントの名前が書かれていたはずです。
キャッチフレーズを連呼していたはずです。

ブランドがあれば・・

いや、そもそも新宿でサンプル配りなんてやる必要ないくらい売れているでしょう。

新宿のあの大きな四つ角で、誰も受け取ってくれないミント。

もしブランドができていれば、商品のネーニングが、キャッチフレーズがとどろき、ミントのシンボルカラーのジャンパーの宣伝スタッフに人々が殺到したでしょう。

僕は、この記事を書くために、今だにもらったそのミントを確かめていません。

だって、このミントの素性がわかってこんな記事を書いたら、悪口、営業妨害ととられかねないからです。(ヘッダーのミントガムの写真は関係ないですよ)

まだポケットに入っているから、これからじっくり眺めてもいいんだけれど、どうせ味も大したことないし、ネーミングも、ロゴも、パッケージも平凡なんだろうな。

ブランド創りを考えてないから。

ブランドを創ることを考えに入れないと、また新宿でやる気のないサンプルのバラマキを繰り返すことになりますよ。

先日書いた記事に、コトラー博士がマーケティングとはブランドであると話したエピソードを紹介しました。

偶然にもそれを裏書きする経験をしたので、紹介した次第です。

シンクロニシティかしら(笑)

今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

では、また明日お目にかかるのを楽しみにしています。

                              野呂 一郎

               清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー

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