インスタはオワコン、ビジュアル雑誌の時代が来た。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:デジタル時代に紙媒体なんて売れるわけナイでしょ?そうでもないと思うし、実際アメリカではビジュアル雑誌が復権してるよ。今日もラーメンの写真インスタにあげるの?もう誰も見ないと思うけど。トップ画はhttps://x.gd/CLhkt
デジタル時代にアウトドア雑誌が売れている
アメリカの話ですが、このデジタル時代に雑誌が売れているんです。
たとえばこんなの
1.アドベンチャー・ジャーナル(Adventure Journal)
2.サーファーズ・ジャーナル(Surfer's Journal)
3.オリ(Ori)
4.エモーシャン(Emocean )
5.マウンテン・ガゼット(Mountain Gazette)
インスタの時代は終わった?
これは僕の仮説に過ぎないんですが、自分の直感が、誰かのことばで裏書きされていた時、新しいムーブメントが起こったと思うことにしているんです。
最近のニューヨーク・タイムズに、こんなことが書いてあったんですよ。
これは先に紹介したEmocean の編集者マリア・アーンストさん(Mariah Ernst)の言葉で、うがった見方をすれば、彼女は時代を読んで、あえてアナログで勝負に出たんです。
「テクノロジーの発達で否応なく、我々は情報をとるのにデジタル媒体に頼ってきたけれど、疲れた。そろそろ限界だ」、そういう時代の声を聞いたんです。
我が意を得たりと思いましたね、僕もThe Wall Street Journalは電子版で呼んでいますけれども、全然楽しくないし、アタマにも入ってこないんです。
デジタル情報の時代は終わり
最初に紹介した雑誌は、主にアウトドアがテーマで、読者層もややマニアックなので、「デジタル情報の時代は終わり、これからは紙だ!」と勇ましく叫ぶわけにはいきません。
でも、ニューヨーク・タイムズには、「紙の時代の復権」を思わせるようなことが書いてありました。
それは、こうしたビジュアル系雑誌の特徴に関係しています。
これらのアナログ雑誌のいいところは、read-and-toss(読んで友達に回す)ができる、ということです。
デジタルの情報って、共有できないけれど、雑誌だったら、あなたが目を通して、隣の友達に「ほら、これいいこと書いてあるよ」って、手渡しできますよね。
昔はそうやって友達同士、情報を共有していましたよね。
アウトドアのビジュアル雑誌が売れているのは、アウトドアって、ヒロシがソロキャンプをやるのは別として、仲間で楽しむものですよね。
コロナが明けて、古きよき仲間同士の楽しい行楽が復活、という世の中の動きも追い風になっているのではないでしょうか。
AIの解毒剤としての紙媒体
ご紹介したOriっていう雑誌は、新時代の旅行マガジンです。
最新号はメキシコのアート、ナイジェリアの音楽、コロンビアの闘牛、ハワイの再生農業がテーマで、特派員でも派遣してるのかと思いきや、ローカルのライターに寄稿してもらうというスタイルでやっているのです。
ガツガツ他の媒体と競争して最高のものをだそう、と言うよりも、現実的にコストを減らすことができるところはそうする、無理をしない、そんな編集方針が感じられます。
ゆる感、を感じますね、でもそれが時代なんだと思うんですよ。
Oriの編集長クリッコさん(Mr. Krichko)は、でも、時代を読んでるんですよ。
それはこんな言葉に表れています。
「オリっていう雑誌のコンセプトは、『アルゴリズムの解毒剤antidote to algorism 』、っていうことなんですよ。つまり読者には雑誌をゆる~く読んでもらい、スクロールなんてめんどくさい真似はさせないってね」。
これから、いやでもAIが皆さんの生活を覆い尽くす、そう思うんですよ。
AIはね、いつも言っているように、しょせん、人間と相容れないんですよ。
人間ってバカだから、考えるっていう最高の知性を捨てて、すぐに機械に頼ろうとする。
結局あと10年くらいして「人間のほうが利口だった!」になるんですけれど、それまでは、考えることを放棄してAI教にどっぷりハマるんです。
でもそのほうがストレスフルなんですよ、アタマで考えれば簡単なのに、ソフトやアルゴリズムを介して問題解決をするわけで、それは不毛な疲れる行為なんですって。
この過程で人間はストレスを貯め、生来の脳力を失い、人間性を失うのです。
まるでこの10年学生がコピペを覚えて、そうなったように。
AIは毒でしかないんですって!
だからこそ、解毒剤が必要、そう思うのです。
また明日以降、このテーマを考えてみましょう。
野呂 一郎
清和大学教授