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Corvara II

宿からすぐの道を入り地図を見ながら奥へと向かった。しだいに水を含んだ湿った道を進んで行くとそこには滝があった。

だいぶ急ではあるが上まで登って行けそうなので行ってみることにした。山用の靴をわざわざ日本から持って来てよかった。足場が悪く下ってくる人を待つのも足を踏み外さないかひやひやした。

石の山の隙間から水が流れる様子は美しかったし水の音は大きく激し迫力があった。大自然を体全体で感じられた。

滝から下りたところに数席ベンチがあったのでお昼休憩のため前日の夜に握っておいたおにぎりをリュックから取り出す。おにぎりは空腹をすぐに満たしてくれるし持ち運びも便利な優れもの。イタリア米で作ったので若干パサパサなのが残念ではあるが美味しい。これで午後もまた違うルートを散策できる。

と、思ったが思いのほか雨が強くなって来たので街へ出た。トレンティーノはドイツの文化も入ってきているのかドイツ語の看板も見つけた。ドイツのお菓子が食べられるかもしれないと、美味しいものの勘だけはものすごく働く私は自分の鼻を頼りにカフェを探した。

何人か待っていたが直ぐに席に通されたのですでに決めておいたストゥルーデル(りんごのケーキ)とパンナモタータ(山盛り生クリーム)と紅茶を注文した。2人で1つ頼もうと思ったが、あまりに美味しそうなので一人ひとつ注文した。 昨日寝る前に「頭の中を空っぽにしてひたすら山を歩こう」という気持ちは満腹とともに無くなった。人間は弱いものだ。
すっかり長居してしまった。ストゥルーデルは予想通りお腹に重く残っているので暗くなる前に宿まで帰らなければならない。教会の前を通りお土産屋さんの前を通ったらその先だ。退屈していたであろう宿主が迎えてくれた。私たちは眠かったが20分くらい話しに付き合って部屋へ戻った。
#旅コラム #イタリア #トレンティーノ

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