井上誠一さん設計のコースに初めて触れる。
これまで僕は、誰がゴルフコースを設計したか?
ということに全く興味がなかった。
前回、レイクウッドゴルフクラブを回っているときに、
先輩ゴルファーから井上誠一さんに興味をもち、
ちょっと調べてみることに。
前回、プレイをしたレイクウッドゴルフクラブは、
テッド・ロビンソンという方の設計だった。アメリカの方だった。
それは、noteにも記載した。
「池の魔術師」と呼ばれる方である。
レイクウッドゴルフクラブは、確かに池が多い。そして、池が美しいコースだった。
そして、2024年8月。
名前だけは知っていた井上さんのコースを廻ることになった。
三重県にある桑名カントリー倶楽部である。
HPにいきなり井上誠一設計と書かれている。多分、建築物で言う安藤忠雄さんや隈研吾さんのような扱いなのだろう。
ウキペディアによると1955年(昭和30年)に三重県にゴルフ場がなかったそうである。
地元の諸戸精文という人物がいたそうだ。
ちょっと調べてみる。
多分この関連の人だろう。山林を持っていたようだ。
精文さんは、1912年生。
更に精文さんの妻綾子さんの兄、本間利章さんは、真珠で知られるミキモトの元社長というから凄い家柄だろうと察する。
本間利章さんを検索すると、渋沢社史に行き着いた。
調べると本多利章さんの妻幸子さんは、真珠王の御木本幸吉さんの孫娘。
また、桑名カントリー倶楽部を作った諸戸家清文さんの長男の妻は、時計王の服部時計店(現在のセイコー)の創設者服部金太郎さんの孫娘である。
なんだか凄い家計である。つながっている。
ちょっと桑名カントリーに戻そう。
諸戸精文さんは、1957年(昭和32年に)霞ヶ関カンツリー倶楽部の理事長の伊東与三郎さんに相談。その流れで、井上誠一さんに桑名カントリー倶楽部の構想を説明することになったという。
霞ヶ関カンツリー倶楽部の西コースも井上誠一さんに設計である。
1959年昭和34年の伊勢湾台風でも被害を受け、支払いを巡って内部でもめ、諸戸精文さんは理事を退いたという。あら・・っとびっくりした。
さて、設計者の井上誠一さんとはどんな人物だったのだろうか?
ちょっと調べてみた。
1908年 明治41年生まれ。
東京ゴルフ倶楽部・朝霞コース設計のため1930年に来日した英国の設計家、チャールズ・ヒュー・アリソンさんとの出会いがきっかけとなり、コース設計家の道を志したらしい。
だが、この朝霧コースは、その後、陸軍士官学校になるために閉鎖。たった8年で姿を消すことになったという。なんとも・・・。
このアリソンさんは、アリソンバンカーの名付け親・・。
とは言うものの、アリソンバンカーがどんなものか?今日時点で野呂はちゃんとは分かってない。
なるほど。アリソンバンカーは、顎が高いバンカーらしい。
なぜ顎というかは謎だ。
川奈ゴルフクラブが有名らしい。
残念ながら、川奈はまだ一度も行ったことがない。
ぜひとも、川奈のアリソンバンカーに入れて苦労をしてみたいものだ。
アリソンさんに関しては、東京ClassicのHPが詳しく写真も豊かである。
アリソンさんの師匠は、「パー3のミケランジェロ」の異名をとったハリー・コルトさん。すごい。ミケランジェロである。ハリー・コルトさんに関しては、また調べてみよう。
井上誠一さんの設計は日本に32箇所。(先程のリンクを数えてみた)
特徴はあるんだろうか?
僕は、桑名カントリー倶楽部だけだからちょっと詳細はわからない。
砲台グリーンが多いと先輩からは教わる。
これを見ると41箇所というから閉鎖されたところもあるのだろうか?どうも設計したのは45箇所で閉鎖などで減ったらしい。
この上のリンクの記事の中で
ゴルフ史家の大塚和徳氏に井上設計コースの特徴を聞いてみた。
「ゲーム性という側面から言うと、(井上誠一設計の)18ホールを回る際、あらゆる種類のショットが要求されます。それは、プレーヤーが14本すべてのクラブを使うよう設計されているためです。ハザードの設置方法などプレーヤーを飽きさせない豊かな戦略性があります」(大塚氏)
と述べている。確かに全部のクラブが必要な気がする。僕は13本クラブを持っているが・・・(ドライバー、3UT、アイアン4.5.6.7.8.9、P、50度、56度、チッパー(25度)、パター)である。
確かにすべてを使った。大変だった。
初心者の僕にとっては、非常に難しいコースで、最初の3ホールは、まさにボロボロ。灼熱でもあった。
バンカーもなかなか出なかった。
芝の状態は非常に良かった。
https://yokoi-anspa.jp/history/
せっかくだから桑名についても調べてみた。
桑名は、桑の葉っぱが関係しているのだろう?と勝手に思っていたが・・
違った。奈良時代に書かれた最も古い書物のひとつ、「日本書紀」にはその名があるという。桑名首という豪族の名前らしい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%91%E5%90%8D%E5%B8%82#:~:text=%E5%9C%B0%E5%90%8D%E3%83%BB%E6%A1%91%E5%90%8D%E3%81%AE%E7%94%B1%E6%9D%A5%E3%81%AF,%E3%81%A8%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82
夜は、「その手は桑名の焼き蛤」で有名なハマグリを頂く。
ちなみの、この諺の意味は、
「そんなうまいことを並べても、その手には乗らない」ことである。
なんで桑名の焼きハマグリだったのだろうか?語呂合わせらしい。
名店に連れて行ってもらった。
井上誠一さんを調べていたら
今回も紆余曲折。
調べるということは面白いことだ。