B30-2021-11 あれも嫌い これも好き 佐野洋子
本当は僕は角田光代の事が好きなのかもしれない。
角田光代が敬愛してやまない佐野洋子の本に手を出しました。手を出したのは初めてじゃない。けれどこんなに笑って読んだのは過去に記憶がない。
角田光代があれだけおもしろいおもしろいと佐野洋子の事を云っていたら、どうしても気になるってもんだ。気にならない方がおかしいではないか。
それでわかった。芸風は違えど、角田光代は、佐野洋子の影響を多大に受けている。このぶっちゃけた感じというか。笑いの種類は違うんだけど、あぐらをかいて肚割って話している感じが、とても共通していると、個人的には感じるのだ。
この本の中で佐野洋子が、深沢七郎の事を神だと云っているのが嬉しかったし。
佐野洋子はきっと誰にも似ていない。このぶっちゃけた、くだけた、やんちゃっぽい中に潜む知性を感じる。唯一無二だ。絶対的な個性に圧倒される。
夜、酒を呑みながら佐野洋子を読んでいると、笑いがとまらない。笑い死にするかと何度も思った。
夜、酒を呑みながら読む佐野洋子はもう最高だ。もちろん素面で読んでも最高だ。
でも佐野洋子自身は酒を呑まないっていうのが、ものすごく意外である。
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