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ガシッとした麺の触感と魚出汁ベースのスープ、そこに厚切りチャーシューを放り込むと、旨味の塊に味覚がおぼれる。

鰹節粉末が空中をただようかのような
香ばしい匂いと一緒にスープを一口掬うと、
鰹が主の魚出汁特有の香ばしさが舌を捉え、
舌の脇からは、豚ゲンコツと鶏胴ガラを
ミックスしたという出汁が、
魚出汁を分厚く強く支えてくる。
ガシッと噛むような硬めの麺に
そのこってりとしたスープが絡み、
野太い麺の存在感は、
濃厚な滋味に囲まれて
口の中でコントラストを感じさせつつ
するりと喉へスープが追い越していく。
ここに味付け卵を放てば、
とろりとした濃密な黄身の中で
麺は触感を主張しながら波打ち、
黄身のまろやかなとろ味は、
そのまま喉の奥でねっとりと絞られる。
麺ともやしの食感を噛みしめた後、
さらに、たっぷりと旨味を滴らせた
厚切りチャーシューを頬張れば、
口の中には、じゅわりとろりと
、麺、出汁、黄
とけ合う塊があふれて抑えきれない。
少し休んで3枚の海苔を入れたら、
鰹の風味に一層の
潮の香が加わり、渦巻くように
味覚ごと引きずり込まれる。

香しい塩味しみ込むメンマのこりこり感は、
まるでカーテンコールのようだった。


いつも食べるのは「小盛」です。



神奈川県大和市中央林間、「奨(たすく)」。
奨らーめん、800円。
オフィスから直線、2分の至福。
いつも行くのは13時半過ぎ。



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