加害者家族も孤立無援の状態となってバッシングを受け、重大事件であるほど崩壊する。
18~19歳の「特定少年」の起訴における
実名報道が及ぼす弊害について、
浜井浩一・龍谷大学教授が
こんな指摘をしている
(先週の『週刊フジテレビ批評』)。
日本社会がこのように、
傷に塩を塗り込める所業を
平然と行う一方で、
無差別殺人事件が後を絶たないあの
アメリカでさえ、
加害者家族に支援の手紙が
届く場合もあるとか。
もしかしたら、最近、当たり前のように
言われる「生きづらさ」の原因は、
こんな陰湿な日本人の
「心」にあるのではなかろうか。
マスメディアでは、
「優しさ」や「思いやり」という言葉が
毎日のように飛び交う。あれは、
観る者、聴く者に
ただ注目されることを目指して
仕立て上げられた
架空の国の話ではないのか。
20年から21年にかけては、
賞賛されるべき人たちを
ただ懸命に働く人たちを
逆に差別し非難する
日本人たちの姿が、決して一部ではなく
広範囲で見られた。