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エッセイ 血液型で読み解くイソップ物語
私は子どもの頃からイソップ物語が好きでした。グリムでも、アンデルセンでもなく、イソップが好きでした。特に、絵本で最初に登場してくるカラスと水瓶の話は絵まではっきりと覚えています。瓶の底に少ししか残っていない水を何とかして飲もうとしてカラスが小石を1個1個咥えてきては、瓶の中に入れていく話。あれはアルキメデスの原理の説明としては、うってつけなんですが、その当時はそんなことは知りませんので、カラスはなんて頭がいいんだろうと感心したものです。
そこで私が大好きなイソップ物語を私なりの血液型性格分類で説明してみようと思います。
さきほどのカラスはA型であろうと思います。勤勉なお百姓さんの姿がだぶって見えませんか?農作業をするのに、何とかして水を手に入れようと、悪戦苦闘しているお百姓さんの姿が。
有名な「うさぎとかめ」の「かめ」はA型、「うさぎ」はO型でしょうか。A型は地道にこつこつ、O型は競争心旺盛で、最初は突っ走りますが、相手を馬鹿にしすぎて最後はかめに負けてしまいます。
「ありときりぎりす」の「あり」もやはり地道に働くA型です。バイオリンを弾いてばかりいるきりぎりすは芸術家タイプのB型でしょうか。これも寒い冬の時期を迎えると、ありの勝利となります。
私が一番好きな「北風と太陽」では「北風」は力まかせのO型、「太陽」は優しく旅人を暖めるA型。気ままな旅人はB。さんすくみの関係で、BはAには弱いけれど、Oには負けません。力づくで来る相手には対抗意識を燃やすのです。Aにはあっさり降参して、というより、初めから勝ち負けの意識を旅人は持っていません。持たせないようなやり方で、太陽は自発的に旅人の外套を脱がせたのです。
このように私の知る限り、イソップはA型の肩をもっているように思われます。イソップ物語が洋書禁止の江戸時代に『伊曾保物語』の名前で紹介されたというのもうなずけます。イソップの教えは当時の儒教の教えに矛盾しないA型的秩序重視思想だったからではないでしょうか。