最好映画。 097 「ファンダンゴ」 1985年。
大学卒業旅行でハチャメチャする5人組の話。クライマックスはちょうど45分あたり。いがみ合っていたケビン・コスナーと、ジャド・ネルソンの諍いから、ど田舎でスカイダイビングで肝試しをやるシーン。何をどう見ても飛ばなそうな飛行機、動かなそうな装備品、信用できなそうなヒッピー教官。文句ばかり言っていたジャド・ネルソンがどんどんシリアスになって、ついに上空へ。「パラシュート忘れてるわ!私の洗濯物はどこ?!」と飛行教官の奥方。無線の無い飛行機に知らせるために走り回る仲間たち。それを尻目に飛んでしまったジャド・ネルソンの背中のリュックからは洗濯物が飛び散る…最高に好きなのは、この後。ジャド・ネルソンが飛んだ後の記念写真をずっと眺めているところ。「飽きないな、すり減るぞ」「あぁわかってる」。映画は急にハチャメチャなだけではない彼らの人生にフォーカスを当て始めます。監督のケヴィン・レイノルズは、この作品でメジャーデビュー後もケビン・コスナーと「ウォーターワールド」「ロビン・フッド」と共作するんですが、お腹いっぱいになる分量を超えて映画が長いもんで、あんまり評判良くなかったみたい。この「ファンダンゴ」は過ぎず、ちょうど良く観れます。撮影のトーマス・デル・ルースは「ブレックファストクラブ」とか「スタンド・バイ・ミー」とかの青春ものが多い人ですが、この映画では埃っぽいロケの感じが他とも違って乾いていて良いです。徴兵逃れの逃避行だった裏返しの旅行だったとか、結局ケビン・コスナーは戻らないとか、終わりは寂しいんですが、中盤の騒ぎは忘れることができません。当時は羨ましいだけだったような気もします。ああ、こんな感じだったかもな、大学生の頃って、と今は思えますw
中盤のスカイダイビングのくだりは、ケビン・レイノルズの卒業制作短編映画「Proof」をそのまま再現してるんです。音楽からカット割、チョーいい加減なヒッピー教官、マーヴィン・J・マッキンタイアまで同じ笑。これ観たら長編にしたくなった気持ちよくわかりますw。学生映画のレベルじゃないw Youtubeで「Proof Kevin Reynolds」を検索すると出てきます。ぜひ。
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