最好映画。 013 「最後の戦い」 1983年。
リュック・ベッソン監督。劇場映画デビュー作なのに、モノクロでシネマスコープで、ドルビーサラウンド。にもかかわらず、登場人物が声を奪われていて、全編台詞はほとんどなし。近未来設定ですが、スゴく面白いんです、この映画。「サブウェイ」「グレート・ブルー」が大好きで観にいきました。音楽はずっとリュック・ベッソン映画を続けているエリック・セラ。映画冒頭から、エリック・セラ全開で楽しいです。「サブウェイ」「グレート・ブルー」も撮影したカルロ・ヴァリーニが、梯子で作った揺れ留め装置で、デビュー作から直線移動ばっかり笑。「ニキータ」以降はティエリー・アルボガストになっちゃったんですが、カルロ・ヴァリーニの弾き気味が結構好きでした。脚本も担当したピエール・ジョリヴェが主演を務め、ジャン・レノが敵役。「ニキータ」までずっと出ていた名優ジャン・ブイーズが主人公のために医療を施そうとする微笑ましいシーンでたった一言だけのセリフが出てきます。ちょっと泣けます。借りてこれるパナビジョンのアナモフィックカメラが同録できないとか、廃墟しか簡単に借りれなかったとか、ありとあらゆる制作条件を、脚本がカバーした、すごい映画です。「フィフス・エレメント」までは毎回メイキング本が出ていて、「最後の戦い」にもメイキング本があります。かき集めた美術と衣装、壊れるカメラ、連日の銀行交渉、これぞまさに”最後の戦い“ともいうべき、捨て身のデビュー作であったことが余計に泣けてきます。SF映画のコーナーにありそうですが、あんまり見かけません。iTunesで出ていたので、お時間ある方は是非。
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のんびりしてます。