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ヒラメキ!:女性歯科医がススメル「食育」その1

こんにちは。こちらをご覧頂きありがとうございます。

「食育」という言葉ですが、それには実はかなーり抵抗があるのです。なんだか「食」を「教育」するって、強制的に食べさせるイメージじゃーん?と思い続けていたからです。食べることにまで「教育」を持ち出して、現代の子供達はツライね・・・と、ちびまる子ちゃん調で思っているからです。今も多少はその思いは残りつついまして。

ちょっと一旦外れますが、私の性格はどうやら「丸ねじれ」らしく、いちいち「えー?それどうなの?」と思うタイプらしいです。これは名越康文式性格分類「体癖論」の学びで自分の性格を知ってわかったことなんですが・・・。今回その「体癖論」は置いといて・・・。

で、そんなふうに「食育」という言葉に密かに抵抗も抱きつつ、「食育」という言葉を使っていきます。この言葉が巷に定着していますのでしぶしぶ使っている感じです。

「えー?食育?」と言いながらなぜ、「女性歯科医がススメル食育」を語り始めたかというと、そのきっかけは昨年の今頃にさかのぼります。

子育て経験者でもありますし、食についての大切さについてはいつか歯科医師としての経験も生かしながら伝えたいと思ってきました。しかしそれはまだ漠然と、子どもさん達の身体のために、といった程度でした。
そんな思い思いを持ちながら、歯科医師として15年ほど診療をしてきましたが、その数々の診療で、いろいろな気づきがありました。

ある時90歳の女性の方で20本以上歯が残っていらっしゃる方が歯石取りに来院されました。歯科界では8020運動と言い、80歳で20本の歯を残しましょうという運動がありますが、その患者さんは90歳でした。食事についてが気になり、どんなものを食べているかを尋ねました。すると、
イワシ、サクラエビ、昆布、ゴマなど何種類もの食材を、すりつぶしてふりかけにして食べていらっしゃるとのことで、大変興味を覚えるお話でした。つまり、骨に大切なカルシウムを食事で豊富にとっていらっしゃったのです。
また、一方、子供さん達の歯を診てきて気になっていたこともありました。15年前に開院した時は、患児さんは虫歯による来院が圧倒数だったのですが、最近になり歯の生え変わりがうまくいかない、歯並び・かみ合わせの相談が増加している点です。

ただこれらの気づきはあくまで経験からの視点のみで、信憑性というものを問われると確証が不足し・・・育児経験と、食と、骨とカルシウムと、生え変わり・歯並び・かみ合わせの困難さ、が私の中で混濁しながらも、いや、これは繋がるものだという思いは、ずっと育てつづけていました。

これらの渦巻のような思いを、確証という閃きに変えたのが、1年前のNHKの「人体」という番組でした。その「人体」の骨という章を偶然にも見た時、ああ、私が知りたかったこと、不足していた情報はこれだ!と思うことができたのです。骨は自然と新陳代謝を繰り返しているのですが、番組では新陳代謝での働きで骨が減るほうへ過剰に働きが生じ、骨がもろくなってしまう方と、新陳代謝のバランスがうまく行かず骨が過剰に加わってしまい骨隆起が起こってしまう方がテーマでした。

前者の方は骨に刺激を加えることが必要ということで、私に必要な情報はこちらの方でした。つまり、骨にはある程度刺激によって骨が増やされることが必要なのです。それは顎の骨にも必要だと考えることができます。この点はもう少し調べを進める必要がありますが、風穴のようなものが開いた瞬間でした。

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