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おすすめフレンチドラマ エルヴィラの嘘 Mytho

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Bonjour! 東京から陸サーファー的にフランスを語るわたくし、新行内です。

今日はNetflixで配信されているフランスのおすすめドラマシリーズをご紹介したい。

タイトルは「エルヴィラの嘘」Mythoである。Mythoは虚言癖の意ですね。

まずは予告編をご覧いただこう。(予告編、字幕あり見つけられずすみません...もちろん本編は字幕付きで配信されています。)

主人公エルヴィラは郊外の住宅地に住む女性。事実婚の夫、思春期の3人の子供たちと一緒に暮らしている。

夫は同じコミュニティに住む薬剤師の女性と不倫、子供たちは誰一人としてエルヴィラの話を聞かずに反抗ばかり。家族はみな、彼女のことは家事をこなしてくれて愛情も注いでくれる都合のいい存在としてぞんざいに扱っている。誰も彼女をねぎらわず、感謝もせず、関心を示さない。みなが自分勝手でバラバラな家庭である。

仕事に行けば嫌な上司と面倒な同僚に囲まれ好きでもない仕事を生活のためにこなさなければならない。

こんなストレスフルな日常の中、あるきっかけでエルヴィラは咄嗟に自分がガンを患っていると嘘をついてしまう。それを信じた家族たちは、急にエルヴィラに関心を持ち、優しくなり、家族はかつてない団結を見せ、彼女は真実を告白する機会を失っていく。そしてその過程で、家族それぞれにも秘密があることが露呈していく。

このドラマのおすすめポイントは、フランスの家庭生活のリアルな部分が覗けることと、私のようにエルヴィラを同じ世代の人にとっては、いろいろな面で共感できる部分が多いことだ。

登場人物のファッション、乗っている車、部屋のインテリア、食べているものなど、「おしゃれなフランス」は影形もなく、リアリティだけがそこにある。

子供たちも大きくなって、夫との関係も変化し、仕事に対する情熱も失っているエルヴィラ。自分の存在価値に疑問を持ち始めた中年の女性が悩み抜く姿を、主演のMarina Handsが熱演している。

3人の子供たちを演じる俳優たちも個性豊かでとても良い。特に末っ子のヴィルジニーは、少しうちの次男に雰囲気(顔ではないですぞ)が似ていて、なんとなく他の役よりも肩入れして観てしまった。

シーズン1の前半戦はまだ、笑えるシーンもあったりと救いがあるのだけれど、回を追うごとにこれでもかといろいろな伏線が仕掛けられ始め、最終回に向かって、ドラマはかなり悲劇的な展開になっていく。シーズン1最終話の第6話では全く伏線回収できないだろうなと思っていたら、やはり最終話では物語が終わらずに、謎は謎のままだった。

調べてみたら案の定シーズン2が制作されるそうで、2020年秋に放送予定となっていたけれどコロナの影響もあったし予定通りに放送されるのかは不明だ。含みのあるラストシーンに期待値を爆上げされた私は、早く続きが配信されることを熱望している。

それでは À bientôt!

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新行内紀子(しんぎょうじのりこ)
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