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中国入国後の隔離期間中にECサービスを使ってみた話
こんばんは、norippyです。5月25日に広州に入り、隔離ホテルでの生活がスタート。そして一昨日無事2週間の隔離を乗り切りました!
(写真はあえて荒んでいる時のものにしました。2週間掃除も入らないので、ホテルなのに生活感がすごい出ます)
2週間の隔離が終わっても1週間の自宅隔離があります・・・そう、今も隔離中。
隔離が終わっても1週間の行動自粛で基本的に外食はNG。会社の行き来しか許されないとのこと。1ヶ月陰性を証明し続けないと自由に行動ができないんですね。
そんな隔離期間でも、出前などの差し入れを使うことができます。ホテルから提供されるサービス以外も一応制限はありますが受けることができます。
今回はそんな隔離中に中国のECサービスを色々使ってみたので、どんなサービスが中国にはあるか紹介します
隔離生活はどのようなものか
小さな机に座って仕事をして、終わったらベッドの上でテレビを見たり、読書やプログラミングして時間を潰す生活です。テレビだけではやはり飽きてしまうので、みなさん本やNintendo Switchなど持ち込んでいるようです。もちろんVPNは必須。無いとyoutubeなど動画が見れません。こういう環境で2週間を過ごします。
部屋からは一歩も出れませんし、30秒以上ドアが開くと警報が鳴ります。防護服を着て目元以外どんな人なのかわからない人たちに毎日朝夕と2回体温を測られ、7回ほどあるPCR検査の日には綿棒を鼻に入れられます。私の時は隔離12日目に陽性になった方がおり、その次の日のPCR検査は両鼻で行う(=2回綿棒入れられる)ことがありました。繰り返していると「自分は汚物なんだな・・・」そんな気分になります。ちなみに、この汚物扱いされた人と接するエリアは消毒の頻度がすごいことになっています。チェックアウト時にエレベーター乗ったらエレベーターの中粉吹いていました・・・
その後に乗ったバスにも消毒の跡が。この生活をしていると、ドラマ"ぼくらの勇気 未満都市"を思い出します。久しぶりに見たいですね。
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ホテルはどんな感じか
隔離されるホテルですが、少しでも安心して過ごせるようにと会社側で隔離ホテルを調整するという裏技があり、私もその恩恵を受けて日本人が安心して泊まれるようにと友和ホームというホテルに滞在しました。
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部屋からの景色は中庭側で寂しかったですが、部屋は広くて、テレビも日本の番組が見れるため、快適な生活ができるようになっていました。特に過去1ヶ月に遡って全チャンネル見れるようになっていたのが大変ありがたかった。
そのおかげでテレ東のWBSに自分が映っているのも見ることができました。
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食べ物はどうだったか
ホテルはよかったのですが、辛かったのがお弁当。毎日3食お弁当で、昼と夜は日本食のお弁当が選べるのですが・・・あまり美味しいとは言えるものではありませんでした。
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日本食は当たり外れのメニューがあり、あまり美味しくない時がありました。中華も量が多いのですが、おかずは全て油で炒めたもの。そして中華で使われるスパイスの八角に慣れていないので、「コレ無理!」となって残すことも多かったです。
どちらも微妙だったのですが、まだ食べれるということで日本食のお弁当を注文して食べていました。
また生活を始めると色々足りないことに気づきます。お菓子が欲しい、ジュースが欲しい、家電が欲しい・・・通販したい!
実は隔離中でも生モノ、お酒以外は通販が許されており、部屋まで届けてくれるようになっていました。
そこで私は色々欲しいものを中国のECサービスを使って更なる快適生活を目指しました。
どのようなECサービスがあるのか
日本だとAmazonや楽天,Yahoo!ショッピングを使うことが多いかと思いますが、中国の有名どころはアリババグループのTaobaoやTmallというのが有名なようです。
使ってみた感じでは基本的にTaobaoだけでよいなと思います。taobaoとTmallの違いはC2CかB2Cの違い。企業から買うのであればTmallでいいですが、Tmallで出店しているお店はだいたいTaobaoでも出店しているので、利用者側からみるとTaobaoを使っていれば網羅されているという印象を受けました。また偽物のリスクを避けたい人はTmallを使うという感じでしょうか。
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TaobaoはAmazonと違い、基本的に発送までに1日、そこから発送することになります。もちろん場所によりますが、1000km以上離れた距離を陸送で運んでくる場合もあります。そのため手元に届くのは数日後になる傾向があります。深圳から広州でも翌日には来ないです。
Uber Eatsのように出前を頼んだり、ネットスーパーのように食品をその日のうちに配達してもらいたいという時は外卖(ワイマイ = 出前の意味)をします。この出前サービスで有名なのは美团外卖。美团という会社のワイマイサービスです。
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このアプリ1つでUber Eatsもネットスーパーもできるので、ユーザーとしてはとても使いやすい。複数のアプリを入れる必要もないです。
ワイマイは”出前”という意味だけあって、注文したらすぐに届きます。すごく遠いお店から発送することはできず、スマホのGPSを使って表示されるお店は決まるので、注文してから30分くらいで届くことが多いです。ちなみに、どこでも届けてくれることができるようになっています。使ったことないですが、スマホのGPSの位置を伝えてここに持ってきて欲しいというのもできるそうです。
こういうサービスは簡単につかえるのか?
日本の通販といえばクレジットカードを使い、後日引き落としされることが一般的かと思います。中国は銀行引き落とし。決済完了後銀行から引き落とされる決済が一般的になっています。デビットカードの感覚でQRコード決済などを行なっています。そのためECサービスを使うためには
中国simカード(開通済みの電話番号)
中国国内の銀行口座
これらが必要になります。ただ中国に入国してすぐに隔離されることになるので、サービスを使うには外部の協力が必要です。私は会社が手配してくれていたので、問題ありませんでした。出向の場合、どの会社も同じかと思います。銀行口座は流石に本人が口座を作りに行かなければなりませんが、こちらは海外旅行者向けにAlipayが日本のクレカでチャージして利用できるようになっているため、口座がなくても利用できます。
これらの準備ができれば、taobaoもワイマイも使えます!
スマホの電話番号が必要な理由
日本の通販でも電話番号の登録は必須のことが多いですが、固定電話でも問題ないですよね。電話も荷物を送る時に必要とか、何かあった時の問い合わせ先くらいでしか使われません。むしろ問い合わせもメールが基本かと思います。
そんな文化で生活していたので、なぜ中国は携帯電話の番号が必要なのか不思議でしたが、こちらにきてみると電話番号の重要性がわかりました。
まずどのサービスでも電話番号でユーザー登録させます。
そしてSMSでPINコードが届き、それを入力することで利用できるようになります。一度登録がされると、確認されることはログアウトするまでありません。そういう点で結構便利。こっちのマクドナルドも、ケンタッキーなどのアプリでも出前や店頭受け取りができるようにするために上記のプロセスで登録が必要になります。
そう、電話番号はメールアドレスの代わりに使われているんだなと思います。でもなぜこうなっているのか・・・少し考えてみました。
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日本ではガラケー時代にメールアドレスが家族全員、一人ひとりにに与えられ、その時にメールアドレスで登録し、利用するというシステムが構築されたものの、中国ではそういった時代がなく、一人ひとりにメールアドレス行き渡る前にスマホが行き渡ったため、電話番号による管理が基本となったのではないかと思います。
こんなに広い陸地で有線の電話回線を引くより、基地局を置いて無線で通信できるようになったことで、内陸部でもインターネットがスマホを介して使えるようになったのではないかと考えます。
事実、会員登録時にメールアドレスを入力する欄がどのサービスを見てもありません。taobaoですらありません。
余談ですが、メールアドレスと電話番号の差はアプリの開発面でも大きな差を生んでいて結構面白いです。
例えば企業が最新情報を提供する時、日本だとメール配信で最新のお知らせをしますが、中国ではメールアドレスがないためお知らせができません。
ではどうするか・・・中国のアプリは決まって起動時に広告がでます。しかも消せません。強制的に数秒待たされます。アプリ以外に広告をだす手段がないからですね。文化によってこうもインターフェースが変わるんですね。
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結局何を買ったのか
ホテル隔離中にはタオバオで大量のお水をタオバオで買ったり、あとは会社から支給されたスマートフォンのガラスフィルムやケースなんかを購入しました。ワイマイではポテトチップスやコーラ、ヤクルトなんかを買いました。値段に関しては為替の関係で若干高いかなと感じるところはあるものの、配送料は100円程度なので、気にせず何度も購入していました。
他にもM5StackのUWB Unitを購入、ホテルの中でプログラミングしてUWBの性能をみて遊んでいました。
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その結果をtwitterにUpしたところ、多くのイイねをもらうことができて嬉しかったです。隔離のストレスで活動的ではなかったのですが、こういうことがあって気持ちの面でとても救われました。
UWBユニット動いた!
— norippy@広州🇨🇳 (@Norio_Delux) June 5, 2022
精度は高そうですが、応答性はもうちょっと欲しいところ
どこにいても直線距離が取れるので、近づいたら何かが起こるようなモノを作るにはぴったりの技術。
ちなみにこのユニットでも50mまで測定できるようです#M5Stack #UWBUnit pic.twitter.com/m8xzLSENlk
引き続き自宅隔離がんばります!
先述の通り今は自宅隔離中。ですが、ホテルと比べてかなりストレスは少なくなりました。美味しくなかったお弁当から、食べたいものの自由度が上がったのが大きいです。食べ物って本当に大事ですね。美味しいものを食べるだけでこうも元気になれるとは。
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来週の16日にはやっと外に出れるようになります。再来週には早速会社の慰安旅行があります。自分以外全員中国人(笑)
大丈夫なんでしょうか・・・次回はその話を書きますかね。
おわり