僕はクラポにこうしてはまりました、という話
昔から「赤毛のアン」が好きなんですよね。人生で一冊選べって言われたら迷わない程度には好きで、今でもたまにページをめくるんですが、その中に
という描写があります。
赤毛のアンはよく知らんという方もいると思うのでざっくり説明すると、<働き手として男の子の孤児を求めていたマリラとマシュウのところへ手違いでやってきた少女、アン・シャーリー。厳格な性格のマリラは当初、空想好きでおしゃべりなアンに手を焼き、厳しくしつけなければと思っていたのだけれど、次第に彼女の魅力にとらわれて……>という流れからの先のセリフです。
老いた兄妹二人暮らしのところへ現れた、朗らかで魅力的な女の子。まさか自分がその子を愛おしく思う日が来るなんて思ってもいなかったマリラの自身に対する驚きや戸惑い,そしてアンへの愛情がよく伝わってきます。村岡花子が原著“Anne of Green Gables”を訳して今年で70年らしいのですが、今もその魅力は微塵も損なわれることがありません。
先日、いつものように何とはなしに「赤毛のアン」をペラペラとめくっていて、この部分に目が行ったときにしみじみと思ったんですね、「クラポに出会う前、よくも自分は生きていられたものだ」なあって。
「生きていられた」は大げさだけれど、今は一日の大半クラポのことが頭にあるのに、知る前、はまる前はどうしていたんでしょうね。
クラポが入ってきた分、何かが頭の中から追い出されたかといえば、決してそんなことはなくて、むしろクラポが現れてくれたおかげでいろんなことを頑張れるようになったり、失っていたものを思い出せたような感覚もあって、ほんとにほんとに不思議だなあ、クラポ以前はどうしてたんだろうなあと思うわけです。
そもそもなんで突然、ここまでクラポにはまったかといえば、メンバーの顔が見えるようになったことが大きいんだと思います。大まかにはこんな感じの流れなのかな
もともとちょっと知ってた
スタコミュで藤田愛理さんに出会い人柄に惹かれる
グループへの関心が高まる
メンバー個々の個性がみんな魅力的なことに気づく
楽曲も幅が広く、聴き応えにあふれている
なにより5人が朗らかで、さわやかで、誠実で安心できる
↓
CROWN POPをずっと見ていたい
それまでもももクロやいぎなり東北産の活動をフォローしていたので、当然、クラポのことは存在も曲もある程度は知っていたわけです。2019年5月のあのライブスタイルダンジョンも配信は見ていて印象に残っているし、三田さんが初代シンデレラになったことも当然知ってました。でも、今年の頭まではそこまで……って感じだったんですよね。5人の顔と名前はわかりますよぉ、曲は聞いたことがありますよぉぐらいな感じ。それ以上、知ろうと思っていなかったというか、知るきっかけがなかったし、知る必要に気づいていませんでした。
そこに登場したのがスタコミュですね。ももクロとか東北産の配信があるならチェックしなくちゃなとプレミアム会員になっていたところ、たまたま藤田愛理さんの配信を見る機会が重なって。
「ああ、この方はこんなにもファン一人ひとりとまっすぐ向き合って、言葉や表現を大切にして、頭のまわる方だったんだ」
と気づいたところから、一気にクラポへの関心が爆発するわけです。もちろん「点呼」で名前呼ばれたのがうれしかったっていうのもありますね。それに備えて、それまで「紅茶屋産」だったHNを「紅茶屋」に変えましたし(大きな声では言えないけれど……笑)
すると、それまで顔と名前が一致する程度だったメンバーの個性も次々に魅力的に飛び込んできます。
三田さんはシンデレラのときのイメージから歌が上手で硬派な感じだったけれど、必ずしもそればかりではなくて、愛らしい一面もふんだんに持ち合わせていること
里菜さんはすごくメンバーやファンと気持ちを共有するのが上手で、包容力あふれる微笑みを常に浮かべていて。でも、いざというときはピシッと気合が入ったり、強い表情を見せること。それにスタイルがめちゃくちゃに良いことやおしゃれで感性豊かなことも初めて知りました。
田中さんはYouTube動画とかでお料理上手というのはなんとなく知っていたんだけど、料理以外にもゲームや裁縫など多芸多才で、なおかつ歌声にもパンチがあるし、人懐っこい笑顔はかわいらしいし、周囲への観察眼も鋭く、つねにメンバーをフォローしようとする心を忘れないなど魅力にあふれている方だったし、
雪月さんはまだまだ幼いイメージだったけれど、もう高校生活も終盤にさしかかる年齢で、あどけなさに振り切ったかと思えば、次の曲ではキリッと大人かっこいい姿を見せたり振り幅が大きく、またすごく繊細な心の持ち主で、その分だけ他者への思いやりにあふれている方だったり……。
アイドルグループにはまる時、っていうとスタプラしか知らないので目的語が大きくなりすぎだけれど、少なくともこれまでの自分の経験では『メンバーの声が聴き分けられるようになる』って結構なポイントなんですよね。ももクロや東北産をしっかり応援できるようになったときも、メンバーの声が全部聴き分けられるようになってから加速した感じがあるので。
その点でクラポは5人の声がそれぞれ個性的でわかりやすいっていうのも、大きなポイントかなと思います。声が聴き分けられるようになると、歌い方の個性だったり、それぞれのメンバーの歌にこめる思いだったりにも想像がいくようになって、ますます関心が深まっていくわけです。
この頃になると、「もっとクラポの過去ライブが見たいな」っていう気になってるんですけど、実はいまだライブの円盤って出てないんですって(多分)。今でこそ、スタコミュのVODに昨夏の「CROWN POP STYLE~next~」が全編公開されてますけど、これがアップされたのは今年の4月11日だったので、僕が「もっと……」と思ってた頃には、楽曲ごとにいくつかのライブ動画がYouTubeにあるだけでした(関係ないんですけど「神田にて」の映像ってCSテレ朝チャンネルさんが撮ったやつがあったりするんですよね?それ、いつか見られたり、買えたりしないのかな、しないのかなああああ……)。
YouTubeで動画を何度も何度も見て、ライブ映像だけじゃなくMVもたくさん見たし、主にコロナ自粛期間にアップされた個々の企画もの(?)みたいなものも見たし。spotifyでもずっとクラポを聴いて……。
そうすると、もう、このグループに関するものはもっと見たいってなるわけで、3月にはニコ生で配信された「IDORISE!! FESTIVAL 2022」をチェックし、CSテレ朝チャンネルでは「アイドルお宝くじ」が放送され、そこでクラポの優勝を見届け、翌月には「スタコミュ新規!アイドルお宝くじ新規!必見!ここからクラポを始めよう! ポッパー大集合!CROWN POPミニライブ& ポッパーオーディション @ダイバーシティフェスティバル広場」っていう、長〜いタイトルのイベントが行われて、そこへまんまと出かけていき、人生初のツーショット特典会に参加したりするわけです。
そして、「神田にて」ですね。もうこの段に至っては、クラポを応援することになんのためらいも戸惑いもありません。素直に一人の新参ポッパーを自認して、最高に幸福なパフォーマンスを楽しんで、そして今に至るという感じですね。いつの間にかというか、あっという間にというか、CROWN POPが僕の生活に浸透してきて、「クラポに出会う前」が思い出せない生活に変貌してしまいました。
アン・シャーリーは、ただの空想好きでおしゃべりな女の子ではなく、マリラにもマシュウにもダイアナにも、レイチェル・リンド夫人にも、その他アヴォンリーに暮らす人々みんな(ただしギルバート・ブライスは除く)に愛を振りまき、幸福を共有したいと一生懸命に誠実に日々を重ねていくからこそ、そしてその姿がすごく魅力的だからこそ、こんなにも長く時代を越えて愛される存在になっているんだと思うんですよね。
とても朗らかなCROWN POPの5人も、すごく一生懸命に誠実にパフォーマンスに向き合い、アンが学業で好成績を収めていったように、クラポもパフォーマンスの実力を着実に向上させていて、きっと多くの人に長く愛される存在になれると思うんです。
これからもっともっと大きくなるには、きっといろんな壁があったり、あるいは運が必要な場面があったりして、順風満帆にはいかないと思うんですけど、それでもクラポがこれから一気に駆け上がっていく様子をともに過ごせるというのは、期待と幸福感ですでに胸がいっぱいです。
「まだクラポ見たことないんだよね……」という方も、まだ間に合います。7/24(日)に豊洲PITでメンバーも「大きな挑戦」だと話すライブ「豊洲に来て」が開催されます。そこでクラポに触れて、これから彼女たちが駆け上がっていく姿をともに応援していきましょう。