週末は、Niksen(ニクセン)。"何もしない時間"が、人生に幸せを呼び込む
図書館であるタイトルを探している時、近くにあったこちらの本のタイトルが目に留まった。
今年40代に突入してから、リラックスしたナチュラルな、肩の力を抜いた"自分らしさ"を求めている。
そんな最近の私にこのタイトルがフィットしたみたい。
常に頭フル回転で、1ミリでも上手いこと生きたいと肩に力が入っていた30代。
ぼーっとする時間もしょっちゅうあったけど、
そこにはいつも罪悪感が付きまとってイライラしていたっけ。
"何もしない時間"を前向きに捉えたこの本のタイトルに希望を感じた。
Niksenとは初めて目にする言葉だ。
オランダ発の文化で、予定や生産性から自分を解放して意識的に「何もしない」ことを実践することなのだそうだ。
悩みや問題をいったん傍に置いて心を浮遊させればいいらしい。
"心を浮遊させる"という表現、なんかいいな。
今までの私は、ついついぼーっとしてしまった時、「今私の心どこ行ってた!?」と後で気づいて焦りを感じていた。
でもあえて"浮遊させる"のなら楽しそう。
Niksenのポイントは、自分でその時間をコントロールして、周りの目を気にせず「自分軸」貫くことにありそうだ。
疲れて疲れて疲れ果てて、疲れたぁ〜とため息を吐きながら強制停止させられるのとも、
Niksenをオシャレに演出して映えを狙うのとも違う。
ただただそこに居る自分が心地よくあることが大切。
著者がお勧めするNiksenの具体的な方法として、
◻︎窓の外を眺める
◻︎ソファに寝転がってお気に入りの音楽を聴く
◻︎美術館で絵画を眺める
◻︎情報収集目的ではない読書
◻︎ウォーキングやサイクリング
◻︎頭を空っぽにして家事をする
などを挙げている。
思ったより"何かしている"ではないか!?と思ったけど、
意味や目的を持たずにただ実行すること、ただ楽しむことが大切なのだろう。
瞑想に近い気がした。
Niksenは脳の働きにもリンクしていて、ボーッとすることで脳内の処理能力が上がるのだそうだ。
「デフォルト・モード・ネットワーク」という過去、現在、未来をつないで自分を見失わないためのシステムが活性化するらしい。
その結果、短時間Niksenを実行するだけでも心身が安定してひらめきが生まれ人生が充実するのだそうだ。
生まれ持った性質や親の躾、育ってきた社会の風潮など要因は色々あると思うけど、
10代、20代の頃の私は人からの評価や周りからどう思われているかを常に気にして、自分を社会軸に合わせようとら頑張っていた。
30代の時は、他人軸から自分自身を解放してあげようと必死になって変に反抗的になったり、自分自身が見えなくなったりしていたように思う。
著者は日本人読者に向けて、自分軸を大切にするために「時々は自分勝手になってみよう」と勧めているが、社会の調和を乱すという意味ではなく、自分軸をやすやすと他人に譲らないでと意味なのだろう。
私も40代は、自分軸を保ちつつ、社会との調和も大切にして過ごしたい。
この本の中で特に共感したのはUitwaaien(アウトワーイエン)というオランダ語だ。
「風でリフレッシュする」という意味だそうだ。
悩みを風で吹き飛ばしてフレッシュな空気を吸い込むとセロトニンが分泌されてリラックス効果が得られるという。
風に吹かれることでストレスが解消される。
私は自然の中で風を感じる時間が大好きだ。
森でも海でも自然の中に身を置くことが好きだけど、確かに無風だと何だか味気ないし、
目に見えない風に吹かれていると、不思議と豊かな気持ちになっているのだ。
これからも意識的にNiksenの時間に風を感じて、まさに風のように軽やかに過ごしていきたいと思う。