雨だれ
雨を聴くと心が落ち着いて来る
外からは嵐のような雨音が響く
息子たちが出てゆき
母も旅立つ
わたしはひとりで雨だれの音に耳を傾ける
さみしいのか、さみしくないのか
自分の心も掴めない
毎日が孤独で泣きたくなる
もう涙も枯れ果てている
あとは肉体から魂を飛ばすこと
それしか残っていない
本当の孤独ってなんだろう
雨の中
どろどろの深みにはまる
誰もいない家のベッドに横たわり
最期には肉体から離れるだけ
泥だらけの魂は神の元に還ってゆく
雨だれはやさしく魂を包んで
天の国に届けてくれる
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