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習うより慣れろ

今日は久しぶりのお茶のお稽古日
朝からソワソワ落ち着かない
少し早めに家を出る
でも早すぎた…

時間を潰して
お師匠さんの元へ向かう
「こんにちは、よろしくお願いします」
今日は可愛いらしいお師匠さんの娘さんもいらっしゃる

娘さんのお茶道具箱は籐籠で中味もお菓子のような、ちょっと珍しい品である
見ているだけでも惚れ惚れした

今日はわたしからお点前をする
水屋で茶巾を絞り
茶器、茶筅、茶杓、棗の用意
少しずつ慣れてくる

でも忘れてることが多い

帛紗ふくささばき方もちゃんと練習したはずなのに
やっぱり上手くはいかない
甘くないな

YouTubeで見るのは対面になるから、やることが反対だとお師匠さんに指摘される

いやいや始めたばかりの不器用なわたしは出来なくて当たり前
そう思おう

四年程前からお茶のお稽古を始めた娘さんもまだまだと、彼女のお点前を見て分かる

お茶のお稽古は行ったり来たりを繰り返す

彼女のお点前のお茶を頂き、ありがたく思う
お師匠さんはいつも個人レッスンの私を気遣い、娘さんにお茶を点ててもらう

お師匠さんの優しい気持ちも嬉しく感じる

まだまだ人前での亭主は程遠い(当たり前だ)
それでも帛紗が手に馴染んでくる

今はまだお茶を楽しむお客さんでいいのかと
年明けにはまたお茶会があるという

のんびりゆこう

「頭の中で考えないで、身体で覚えるの。今やったことは忘れていい、次の時には身体が思い出すから(それを待ちましょう)」

違うことを覚えて来て、それをまた頭の中から追い出すのはもっとこんがらがると言われる

習うより慣れろ
自然に身体が覚えて来る
身体を信じて行けばいい

どうしてだか続けたい
またお茶のお稽古をしたいと思う

少しずつ気持ちも身体もリラックス
ゆっくり、ゆっくり進めばいい

ガサツな女をわたしは卒業したいと感じていた
もっともっと丁寧な生き方をしたい

母の帛紗を触りながら
丁寧に生きて来た母を感じてる

不思議だけど
お師匠さんは
「(お稽古場には)お母さんもいつも一緒にいる気がする」とつぶやく

来年からは新しい帛紗を使いましょうと言われるけれど…
本当はずっとずっと母の帛紗を使っていたい

慣れ親しんだ母の帛紗はわたしの宝物
母がお茶のお稽古につないでくれたゆかりの品

まだまだ先は長そうである
何事も道を極めるのは生半可ではいかないのか…

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