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友の母、旅立つ

友だちのお母さんが旅立った

わたしも大好きな…肝っ玉の大きな
お母さん

かなり前から身体が少し不自由で

それでも彼女に付き添われ

家で一緒に暮らしていた

二年前ワクチン接種を受けてから
それだけが原因とは言えないが

脳に問題がおこり
入院してリハビリで家に帰りたい

そして彼女も家でお母さんと暮らしたい

でも現実は厳しくて
家族はいても家での介護は厳しかった

泣く泣くお母さんは施設に
その前に胃瘻の手術をして

それからは月に一度の面会に彼女はお父さんと通う
最初の頃はオンライン

最近は少し認知症になってきた

それでも兄嫁さんが一緒に行った時
兄嫁さんの声を聞いて
涙を流すお母さん

毎月毎月必死に会いに通っていた

先月末、お母さんは肺炎にかかる
もう危ない

彼女には覚悟が少しずつ
出来ていたのか

でも肉体があるだけでも
生きているだけでも

母を失ったわたしにはうらやましい

絶対にちがう
お母さんがいるかいないかは

こころの中で祈っている

彼女のお母さんに
大変でしたね、お疲れさまでした

彼女は
「納骨が過ぎるとかなしくなる」
とちいさくつぶやく

こころがついてゆかない
永遠に

残された方は

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