なきぬれて
急に寒くなってきた
さみしさに拍車がかかる
身が縮む
母がいなくなってから
十回目の月命日がやって来る
いつもとは違う花屋に行ってみた
仏花と少し花の開いた白百合を選ぶ
三年前母と喧嘩をした時のことを思い出す
あまりにも頑固で自分の思いを曲げない母
もう従姉にはかまわないでとお願いしても、やさしい母は従姉に手を出す
しかもわたしを使う
腹立ち紛れに
彼女のことをするのなら縁を切ろうとすら思ったこともある
困った時にだけ
お願いをする
迷惑をかけ
母を使う従姉
計算高い従姉
図に乗るな
わたしは彼女の生き方が大嫌い
病気なのか性格なのか
昔から
彼女に関わるとロクなことが起こらない
あの事がなかったら
わたしのこころがもう少し大きかったなら
母はもっと生きていただろうか
またそんなことを考える
せんないことを
いえいえ母の身体は限界で最期まで必死に生きてくれていた
あんなにあっさり還って行ったもの
月命日の前の晩からお花を備え
遺骨をポンポンと叩き
遺影をなぞる
母に会いたい
抱きしめたい
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