修正大血管転位と診断されて1 ~とは?~

今回は修正大血管転位って何?について語ります。
詳細は難病情報センターさんのサイトをご覧ください。

ここでは簡単にご説明します。

修正大血管転位とは?

心臓が四つの部屋からできていることはご存知ですよね?
これの上二つを心房(左右)、下二つを心室(左右)と言います。
この病気では、心室の二つ、左心室と右心室が逆になっている構造上の欠陥です。

下図は正常な心臓の構造です。

修正大血管転位では、この図の右心室と左心室が逆になっていると考えてください。
ただ逆になってるだけです。この逆になってるだけで何が問題なのか?
四つの部屋はそれぞれ役割があります。
右側は肺動脈に繋がっています。
左側は大動脈に繋がっています。
大動脈は新鮮な酸素を全身に送る血管。血液は心臓から送り出されますが、送り出されて1番はじめに通るのが大動脈です。かなり太い血管で、大量の血液が流れてきても破れないように丈夫な作りになっています。
肺動脈は酸素が配られた代わりに二酸化炭素や不純物を肺に戻す脈、”静脈”とも言われます。

つまり、左室は流れの激しい動脈に耐えられる設計になっていて、右室は静脈用なので左室ほど丈夫に造られていません。
この二つの部屋が役割を入れ変えられらたら・・・そうです。弱い静脈用の右室が激しい動脈流を受けきらないといけません。大変な重労働です。

そしてこの病気は合併症がある場合がかなり高いです。
私もエプスタイン奇形があります。(これは房と室の間の弁が不完全形成で完全に閉まらず、血が逆流を起こしやすい合併症です)

ちなみにこの病気は『修正大血管転位』と一括りにされますが構造の違いが数パターンあります。

手術で治るの?

結論から言います。治りません。
手術方法はいくつかあります。外科手術で正しい心臓の形と同じ構造にすることはできます。
しかし手術したからといって完治するほど心臓は簡単ではありません。
術後に問題が起きてないか、結局一生検査はしますし、薬を常用しなければいけない場合もあります。
じゃあ結局手術はなんの為にやるのか、それは延命です。今しないと死ぬからやる。死ぬよりは手術して少しでもマシになるなら儲けもんですよね。
なので私のように普段は症状がなければ、手術は逆にリスクでしかないようです。一生付き合っていきます。

発生率や生存率は?

10万に1~3人と言われ、日本では約1000~2000人程度いるそうです。
まぁまぁレアな難病ですね。

生存率は・・・人によってかなり違います。
それはこの病気が人によって重症度が違うからです。先ほども言いましたが、パターンが複数あったり、合併症があったり、生まれてすぐ症状が出て危険な状態であったり、ほんと色々あるからです。

ちなみに、10年生存する率は64%との報告もあり、20歳までに何かしらの症状が出たりして死亡するパターンがかなり多いみたいです。
つまり現在36歳の私はかな〜〜〜り恵まれてると言えるでしょう。
記録によると90歳程度まで生きた人もいるし、病気と気づかず(診断されず)大往生された方もいるようです。
しかし、年を取るにつれて心肺機能の低下とともに心不全が出やすくなる傾向にあります。
”40-50歳以降に不整脈や心不全症状が出ることが多くなる”、”50歳以上生きられうのは稀”なんて報告も見ちゃったもんですから、だいぶテンション落ちてますよ〜。
いやはや、いつまで生きられるのか。神のみぞ知るって感じですかね!


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