「こだま」に左車線から追い抜かれ 東海道新幹線「実車を用いた異常時対応訓練」レポ
JR東海が、実際の営業線と営業車両を用いて、東海道新幹線で例年行っている実践的な訓練。その取材で、「こだま」に“左車線”から追い越されるという、なにやら変な感じの体験をしました。
(この記事は2020年7月に会員限定記事として配信したものです。)
静岡駅を発車してほどなく…
「お客さまに東海道新幹線、徐行運転についてお知らせいたします。熱海~小田原間で激しい雨が降っており、この先、安全のため速度を落として運転します。お急ぎのところ、大変ご迷惑をお掛けいたします」
▲この放送が流れたN700系訓練列車の車内(2020年7月16日、恵 知仁撮影)。
そして数分後……。
「お客さまに東海道新幹線、運転見合わせについてお知らせいたします。ただいま入りました情報によりますと、熱海~小田原間で非常に激しい雨が降っているため、この先の熱海~小田原間で上下線とも、いったん運転を見合わせることになりました。この列車も、新富士駅で運転を見合わせます。なお、現在も非常に激しい雨が降り続いているため、運転再開まで、しばらく時間を要する見込みです。また新しい情報が入り次第、お知らせいたします。お急ぎのところ、大変ご迷惑をお掛けいたします」
そして新富士駅の上り本線に停車したら…
2020年7月16日(木)から17日(金)にかけて、JR東海は東海道新幹線で「実車を用いた異常時対応訓練」を実施。その「実車」へ16日(木)夜、取材のため静岡駅から乗り込みました。
乗り込んだ列車は22時54分ごろ、静岡駅を東京方面に発車。ほどなくしてこの記事冒頭の文言が、車掌により車内放送から流されました。これが今回の訓練の“設定”です。
ちなみに、それぞれの放送に続いて英語での案内放送も女性の声の自動放送で行われていますが、「between Atami and Odawara……」などと、“設定”に即した内容になっていました。
▲新富士駅で行われた渡り板の訓練(2020年7月16日、恵 知仁撮影)。
このあと、ホームがない新富士駅の上り本線(通過線)に停車した列車から、「渡り板」を使って、上り副本線(ホームのある線路)に停車中の列車へ乗り移ったのち、駅ホームに避難する、という訓練の取材をするのですが、そこでなにやら変な感じもする体験をします。
まだ行ってなかった最終列車
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