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地域で勝ち抜く。ローカルマーケティングとは?

こんにちは! OutLandの野口です。今回は私たちが取り組む「ローカルマーケティング」についてお伝えします。
1つの地域の中でどうお客さまを集め、支持されるビジネスを作っていくのか?、古くて新しい課題を考え抜いてお手伝いをしているのですが、それをはじめたきっかけや考え方を言語化してみます。

なぜローカルマーケティングが重要なのか?

なぜ、いまローカルマーケティングが重要だと考えるのか?これを考え始めたのはあるきっかけでした。

きっかけはある写真館の手伝いから

ローカルマーケティングの大切さに気付かされたのは、義理の実家である福岡にある写真館のお手伝いをしたこと
妻の実家である写真館は地元で30年以上経営しているお店です。すごくステキなお店の外観や、全国の賞を受賞するほどの店主の腕前(義理の父)でお店としての魅力は十分。にもかかわらず最盛期に比べるとお客さんの数は年々減ってきている状況にありました。加えて大手の写真撮影スタジオやフリーランスの出張カメラマンなど、ライバルも増えていく状況にありました。

ドイツ風の建物が素敵な「ふくもり写真館」。
建物やサービスは素敵なのにうまくPRができていなかった

そんな時、たまたま先方のご実家に滞在していた折に、そのお店のWebサイトを作り直すことをご提案することになりました。義理のお母さんより「ネットに詳しいみたいだから、何か良い集客方法を考えてくれないか?」と言われたのがきっかけでした。それまで新卒から長くマーケティングの分野にいた私自身にとっても、2020年代に入っても大昔にホームページビルダーで作ったであろうサイトでは、さすがにお客さんが集まりにくかろうとも感じてもおり、喜んでお手伝いすることになりました。

それまで先方のご実家では、ある大手電話帳サービス企業のディレクトリに掲載するという名目で、月20万円以上を支払っていました。それがあるから検索サイトで上位に来ているから問題ないと。またよくわからないがそのサービスでWeb広告のようなものもそれを通じて出ているらしい、と。

一方でWebサイトは大昔にHTMLを直打ちして作成したような内容でかなり内容が古く、googleビジネスプロフィールは特に何も対応はしていませんでした。そんな状況で新規のお客さんのお問い合わせは減っていっていました

そこから、Wordpressの有償テーマを購入し、妻と二人でサイト内の文章やコンテンツを作り上げ、ご実家が撮った写真 (なにせ本業なので良い作例には事欠きません)を用いてWebサイトを作り直しました。

効果のよくわからないディレクトリサービスの利用はやめ、自らWeb広告を出稿しPDCAをまわすようにしました。googleのビジネスプロフィールにも情報や写真を掲載し、レビューにも積極的にご返信するように。

作成したWebサイト。サイトを刷新し、
Web広告やビジネスプロフィールなどを活用することで売上が増加

結果、新規のお客様は前年同期比で200%以上増える結果となりました。業界全体としては先細りで苦しいと言われるなか、基本的なWebマーケティングを実践するだけでこれだけの結果が出せました

義理のご実家からは感謝していただけて嬉しかった一方で、こうしたローカルに焦点を当てたマーケティングをする取り組みの意味を知り、考え始める機会にもなりました。

ローカルマーケティングの必要性

いま、近所の駅前や商店街、あるいは街中を思い浮かべてみてください。何が見えるでしょうか?
ドラッグストアやコンビニ、チェーンのファミレスや居酒屋、オシャレな美容室などが最初は目に入るかもしれません。
そこからもう少し目を凝らしてみてください。その間に何か見えてこないでしょうか?写真館、漢方薬局、結婚相談所、整体接骨院、行政書士や司法書士事務所、学習塾、パーソナルトレーニングジムなどが見えてくるかと思います。
普段意識しないとあまり目に入ってこないかもしれませんが、あらためて意識してみると、ローカルには実に多様なお店があることに驚かされます。
これらのお店は1回の顧客単価が高かったり、会員制で顧客が獲得できればストック型の収益になるビジネスです。
そんな比較的単価の高いtoC または 地場に根付いたtoBビジネスが私たちが主にご支援している対象です。

商店街や駅前を歩くとチェーン店と並び、多様なお店が業種が存在していることに驚かされる

これらのお店には以下の特徴があります

  1. ローカルな商圏を中心としている:各駅や市町村には必ず1つ以上の事業者があり、一定の地域のなかで同業他社と競争しています

  2. 顧客単価が高い:なので、顧客が獲得のインパクトが大きく、コスト回収しやすい

  3. 主要な送客プラットフォームがない:美容業界におけるホットペッパービューティーのように中心となる送客プラットフォームがない、ニッチな業界

このようにこうしたお店は1つの地域のなかで切磋琢磨しつつ、主な送客プラットフォームがないなかで、色々と集客方法を工夫して新しい顧客を獲得しようと競い合っています

一方で、オンラインとリアルが日常の中で融合していくにつれ、効果的な集客を行っていくための手法は非常に多様化しています
チラシ、Web広告、SEO、セミナー、MEO、看板広告、LINE公式アカウント、ポスティング、SNS運用など多くの打ち手が活用できるようになりました。
選択肢が増えた反面、「何をやるべきか?」をビジネスオーナーが選び組み立てる必要が出てきました。またそれぞれ1つの手法で集客は完結するものではなく、「チラシを見てその中のLINEのQRコードから公式アカウントにとぶ」といった形で一連のつながりを持って設計する必要も出てきました。当然、効果を出すためにそれぞれの手法で一定のノウハウや知識が求められます

こうした中で、ローカルでビジネスをしている方々は「3ない」状態に苦しんでいる状態です。

  • 知識がない:それぞれの手法で効果を出すためのノウハウや知識がない

  • 予算がない:大手チェーンのように潤沢な販促予算があるわけではない

  • リソースがない:スタッフの数は限られており、何かを運用していくにしてもリソースがない

もちろん外注できる専門業者は多く存在しています。Web広告出稿、SNS運用代行、Webサイト制作などの企業は星の数ほど存在しています。ただこれらの企業が提供するのは、あくまで限られた一分野でのサービス提供に過ぎず、全体から俯瞰したマーケティングの全体像を考え実行してくれるわけではない形が多くなっています。

他方でこうした状況はチャンスでもあります。そのローカル内の同業他社もおなじ状況にあるからです。
もともと顧客単価が高かったり、ストック制の高いビジネスをしているだけに、
「3ない」状態をいち早くクリアし、他社より抜きんでてマーケティングを強化して顧客獲得をできれば大きな収益が望めます。

ある業種のマーケティングの全体像イメージ。
オンライン/リアルの両方を総合的に取り組むことで集客の仕組みづくりを行う

前述の写真館についても、その地域でしっかりとサイト構築やWeb広告運用、MEOなどをやっている事業者がいないからこそ、当時専門業者ではない私が取り組んでも顧客獲得につながりました。
加えて、写真館は1組の顧客を獲得できれば数万円の収益が見込めます。十分コストがペイするのです。

そうした体験や現状を見て、ローカルのその土地の特性を加味しながらオンライン/リアルの手法を全体最適で考え豊富なノウハウを基に集客を実現する、そんなローカルマーケティングの存在が重要だと考えるようになりました。

ローカルマーケティングとは?

あらためてまとめてみます。私たちが考えるローカルマーケティングの定義は、「一定の地域にフォーカスし、その中でリアル・オンライン手法を総合的に利用して集客の仕組みを作り上げること」です。

ポイントの1つ目は「地域にフォーカス」することです。
人口密集地域であれば1つの鉄道の駅、それ以外の地域では1つの市区町村レベルを対象にしていきます。その地域のなかで、どうお客さんを集めるか?競合ではなく自分たちを選んでもらえるようにするか?を考えていきます。
ローカルで勝ち抜くことに焦点を当ててこだわり続けます

反対を言えば、例えばSNSや動画などのオンラインツールを使って全国から集客を行っていく取り組みは少しフォーカスからは外れます。(でもそれらのツールを使わないわけではなく、あくまでローカルでの集客に焦点を絞って利用していきます)

2つ目のポイントは「リアル・オンライン手法を総合的に利用して」という点。
例えばいまは地元で何かのお店を探すにもgoogleマップを使って検索してレビューを見ていくお店を決める、というのが当たり前になりましたよね。
令和のいま、ネット <-> リアルというのは背反するものではなく、共存して使うものになっています。
他方で、オンラインで集客がすべて完結するか?といえば、それはまたNoです。「たまたま近所に貼ってあるチラシを見てセミナーの存在を知って申し込んでみた」ということがあるように、その生活圏の中で接するリアルなものには引き続き強い訴求力があります。特に「ローカル」という、一定の地域にフォーカスして取り組む上でリアルの存在は欠かせません。

リアル / オンライン、どっちのツールや手法も総合的に使って最適な集客を実現することが大事だと考えています。

ローカルにフォーカスを当ててみるとこうした地域住民が集まる場所でPRすることが、
オンライン以上に大事だったりする

3つ目は「仕組みを作り上げること」。
「集客」には実は「人的に自ら直接お客さんとなる人を集めてくる」方法と、「お客さんがある程度自動で流入してくる仕組み的を作る」という方法の2つがあると考えます。
前者のイメージは交流会や知人などの紹介を通じてなど、より「営業」的な取り組み。後者は各種の広告やSEO、あるいはルーティン化したイベントなどより「マーケティング」的活動とも言えるかもしれません。

私たち自体も特に立ち上げ期には前者の営業的なパワープレイが絶対に必要だと考えます。一方で、私たちのご支援先の業種は個人レベルでビジネスをスタートされることがほとんど。「営業」的な取り組みでは、集客できればできるほど顧客対応に追われ、結果的にオーナーが営業する時間 = 新規顧客が減ってしまい、先細りになってしまいます。
そのため、人的なリソースを割かずとも集客できる「仕組み」を作っていくことを重視
しています。

こちらのnoteではこうした上記のローカルマーケティングについて、より具体的に取り組む内容やポイントなどについて、私なりに考えたり実際の支援の中で気づいた点などをまとめていければと考えています。

終わりに

お読みいただきありがとうございます。
私たちは現状、こうしたローカルマーケティングの実例を増やすべく、
まずは無料でサービスを体験していただける事業者の方を募集中です。

ご協力してくださる方がいらっしゃいましたらぜひご連絡ください!



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