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「ウィリアム・ブリッジズのトランジション理論」

ウィリアム・ブリッジズ(1933-2013)は、米国のコンサルタントであり、「変化」の権威として知られています。

トランジション(人生の転機)を、「終わり(何かが終わる)」「ニュートラル・ゾーン」「はじまり(何かがはじまる)」の3つの段階に分け、提唱しました。「終わり」を体験し、「ニュートラル・ゾーン」では、自己の内面と本質的に向き合い、そして真の「はじまり」へのプロセスが求められるのです。

また、ブリッジズは、「変化」と「転機」を区別します。変化とは、状況が変わることであり、トランジション(転機)とは、心理的に変わることであると。3つの段階と、変化と転機の区別。この理論を理解していれば、さまざまな変化に対処していけそうです。

目の前で、何かが終わってしまったとき、あるいは変化が生じたとき、「何かの終わり」をしっかり、受け入れることが重要なのですね。そして、それはあらたな「はじまり」でもあるのです。状況の変化を転機ととらえ、ていねいに自己と向き合うことによって、あらたなはじまりの意志が芽吹くのでしょう。

ブリッジズは、こう述べます。「人生はトランジションの連続である」と。たしかに、私自身のいままでの人生を振り返っても、変化の連続でした。それは、トランジションの連続でもあったわけです。「ウィリアム・ブリッジズのトランジション理論」を知っていたら、もうすこし楽になれたことも、あったかもしれません(笑)

変化を受け入れて転機となす。ひとにも、組織にもこれからの時代、ますます必要とされる理論ではないでしょうか。

参考図書:トランジション ー人生の転機を活かすためにー,  パンローリング 刊,  William Bridges (著), 倉光 修 (翻訳), 小林 哲郎 (翻訳)

村上紀子

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